2021 Fiscal Year Annual Research Report
船舶搭載用の大気光・オーロラカメラ開発による電離圏における観測空白域の解消
Project/Area Number |
19K21900
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
齊藤 昭則 京都大学, 理学研究科, 准教授 (10311739)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂野井 健 東北大学, 理学研究科, 准教授 (80271857)
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Project Period (FY) |
2019-06-28 – 2022-03-31
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Keywords | 電離圏 / 中間圏 / 大気光 / オーロラ / 南極観測 / 船舶観測 |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度までに実施された観測結果を受けて、観測システムの改良を行った。全天カメラシステムの開発は以下の4つの項目からなる:(1)光学カメラ部の開発(2)3軸制御ジンバル機構の開発(3)信号処理・制御・観測データ保存部の開発(4)耐候カメラケースの開発。(2)について、本年度は船の揺動を打ち消すためのジンバルを更新し、PCから姿勢情報のデータ取得を行うようにし、データ解析への補助データとして用られるようにした。またジンバルの制御もPCから行えるようにし、不具合時などへの対応ができるようになった。(3)および(4)としては、甲板に設置される耐候カメラケース内に設置する機器を減らすために、光学カメラはUSBケーブルで観測室内のPCと接続するように変更し、長期間の自動運用のために、USB接続に対し定期的にリセットを行うように変更した。これらの改良を行ったのち、南極観測船「しらせ」に設置し、まず日本近海での試験観測を行った。その後、第63次南極地域観測隊によって2021年11月10日から2022年3月28日まで、日本と南極昭和基地の往復航海の船上での観測が行われ、データ取得に成功した。日本からの出航後に、観測が停止する不具合が発生したが、自動的に復旧されるシステムとなっているため翌日には観測は正常に行われた。この不具合の発生頻度は低いものであったが原因の解明が必要である。それ以外は概ね順調に動作し自動で航行中の観測を実施することができた。GNSS受信機による全電子数の観測も同時に行いこちらも自動での観測を問題なく実施することができた。2022年3月の帰港後に、観測装置と観測データの回収を行い、データの解析を進めている。以上のように、この研究で目標としていた、船舶に搭載し自動運用が可能な電離圏光学・電波観測システムの開発という目標は達成できた。
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Research Products
(6 results)
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[Presentation] Multi-wavelength auroral imaging observation with attitude-stabilized all-sky imagers on Shirase2021
Author(s)
Sakanoi, Takeshi, Yamashina, Saki, Yuta Hozumi, Takuo T. Tsuda, Takeshi Aoki, Takahiro Naoi, Masato Nagahara, Akinori Saito, Mitsumu K. Ejiri, Takanori Nishiyama
Organizer
The 12th Symposium on Polar Science
Int'l Joint Research
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[Presentation] Development of image correction system for the all-sky imager onboard Antarctic Research Vessel "Shirase"2021
Author(s)
Yamashina, Saki, Akinori Saito, Takeshi Sakanoi, Yuta Hozumi, Takuo T. Tsuda, Takeshi Aoki, Takahiro Naoi, Masato Nagahara, Mitsumu K. Ejiri, Takanori Nishiyama
Organizer
The 12th Symposium on Polar Science
Int'l Joint Research