2019 Fiscal Year Research-status Report
Fabrication of biomolecules-based nano optical devices for biosensing application
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19K21924
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
遠藤 達郎 大阪府立大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (40432017)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
末吉 健志 大阪府立大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (70552660)
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Project Period (FY) |
2019-06-28 – 2021-03-31
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Keywords | フォトニック結晶 / ナノインプリントリソグラフィー / 生体分子 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、①抗体やDNA等生体分子を基材として用い、②生体分子が有する機能・分子構造を損なうことなく、③ナノインプリントリソグラフィ(Nanoimprint lithography: NIL)を用いてナノ構造を転写する技術を開発することにある。 加えて開発した技術を用いてナノメートルサイズの周期構造を有する光学素子「フォトニック結晶(Photonic crystal: PhC)」を作製、PhC自体が分子認識・特異的結合能を有する光学バイオセンサへ応用することにある。 当該年度では、モデル物質としてウシ血清アルブミンを基材として用いてPhC作製を試みた。ウシ血清アルブミンは、試薬として大量かつ安価に購入することが可能であり、作製条件の検討に有用であると判断したためである。PhC作製には、ウシ血清アルブミン溶液中へ光架橋剤として用いられている4-Benzoylbenzoic Acid N-Succinimidyl Esterを添加した溶液上へ鋳型(ピラーアレイ(直径・間隔:230 nm))を設置・加圧した後、光照射することによってウシ血清アルブミン同士を架橋させ、PhCを作製した。作製したPhCは、目視にて光回折による構造色を観察することが可能であり、ウシ血清アルブミン・光架橋剤濃度に依存して鋳型の形状を反映したPhCを作製することが可能であることが明らかとなった。今後はPhC作製条件の詳細検討を行うとともに、ウシ血清アルブミンの溶出確認等を並行して実施することを計画している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当該年度中にウシ血清アルブミンを用いたPhCを作製することに成功しており、次年度ではこれまでに得られた知見を基にバイオセンサ応用が可能であると考えられるため。
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Strategy for Future Research Activity |
当該年度では、モデルとして安価なウシ血清アルブミンを用いてPhCを作製してきたが、今後は、計画通り、①抗体を基材として用いる、または②抗体および他のタンパク質を混合させた基材を用いる、ことでPhCを作製し、バイオセンサ応用を行う。併せてすでに試薬として購入済みであるヒト標準血清を用いて非特異的吸着能の評価を実施し、本研究の目的である「非特異的吸着忌避能を有するバイオセンサ」開発を進めていくことを計画している。
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Causes of Carryover |
当該年度では、安価なウシ血清アルブミンをモデル物質として用いPhC作製を実施していたため、次年度使用額が生じた。次年度使用額分は、より高額となることが予想される抗体を購入してPhCを作製し、バイオセンサへ応用することを計画している。また非特異的吸着能を評価するために試薬として購入可能なヒト標準血清も使用することを計画しているため、こちらも併せ次年度使用額分から購入することを計画している。
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Research Products
(3 results)