2019 Fiscal Year Research-status Report
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19K21970
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
東 俊一 名古屋大学, 工学研究科, 教授 (40420400)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浅井 徹 名古屋大学, 工学研究科, 准教授 (30314363)
有泉 亮 名古屋大学, 工学研究科, 助教 (30775143)
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Project Period (FY) |
2019-06-28 – 2022-03-31
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Keywords | 制御理論 |
Outline of Annual Research Achievements |
近年,深層学習に大きな注目が集められ,人工知能の研究が盛んに行われている.しかしながら,人工知能によって導き出された答えがいかに正しくても,現状ではその理由を説明できないと言われており,このことが実用化への障害になることもある.そこで,本研究では,人工知能の安全性と安心感を実現するために,人工知能(予測器)に,数理モデルに基づくスーパーバイザと呼ばれる装置を取り付け,人工知能を管理する枠組みの開発を目指している.
今年度は,スーパーバイザ型人工知能について以下の2つの成果を得た. (1)マルチエージェントシステムの被覆制御を実現する制御器としてのスーパーバイザ型人工知能を開発した.これは,最近傍のエージェントから離れるだけのシンプルな機能をもつ人工知能に,ボロノイ重心に移動するスーパーバイザを組み合わせたものである.これにより,必ずしも高い性能をもたない人工知能の機能を,スーパーバイザによって性能保証できることがわかった. (2)未知の線形システムに対するデータ駆動型イベントトリガード制御を開発した.この方法では,人工知能として状態フィードバック,スーパーバイザとしてイベント駆動器を設定する.そして,状態のオンライン情報を利用し,スーパーバイザの学習を行い,システム全体の漸近安定化を保証する.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初予定の通り進行しているため
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Strategy for Future Research Activity |
本研究では3つの課題を設定している:(課題1)スーパ―バイザの設計法の開発,(課題2)スーパーバイザ型人工知能の理解と動作保証,(課題3)自動車のエンジン制御での評価.
今年度の研究において,やや限られた対象に対してではあるが,課題1と課題2に取り組み,基礎的成果を得ている.今後は,それらを一般化するとともに,課題3に取り組んでいく予定である.
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルスの影響で旅費の執行が予定通り実施できなかったため. 未執行分は次年度に同じ計画にて執行する.
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