2020 Fiscal Year Annual Research Report
多チャンネル非破壊評価システムの最適化に関する研究
Project/Area Number |
19K21987
|
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
廣瀬 壮一 東京工業大学, 環境・社会理工学院, 教授 (00156712)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中畑 和之 愛媛大学, 理工学研究科(工学系), 教授 (20380256)
古川 陽 北海道大学, 工学研究院, 准教授 (60724614)
|
Project Period (FY) |
2019-06-28 – 2021-03-31
|
Keywords | 超音波非破壊評価 / 逆解析 / スパース解 / きず画像化 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は情報技術を利用して多チャンネル計測非破壊評価法の計測条件を最適化することを目的としている.具体的な検討項目は,a.データ収集,b.AIによる最適な計測条件,c.スパースモデリングを用いた最適計測条件を与える主要データの抽出,d. 最適な多チャンネル計測非破壊評価システムの構築と展開の4つの項目である.これらのうち,令和2年度は主にc.とd.の項目について研究を進めた. まず項目c.に関して,数値シミュレーションデータとスパース理論の組合せによって,弾性体内に作用する物体力やき裂開口変位の同定解析や弾性波トモグラフィ解析などの逆問題の解析における主要要因の抽出を行った.同定項目の特性に応じた最適な計測点や周波数など多チャンネル計測における計測条件を検討した.その結果,もちろんデータが多いほど逆解析の精度は良くなるが,許容される精度の下で解析に必要とするデータ数を推定できることが明らかとなった. 次に項目d.に関して,いくつかの多チャンネル非破壊評価によるきずの映像化について検討した.具体的な非破壊手法は,全波形サンプリング処理(FSAP)法やMUSIC法による構造物内部のきずの映像化,粒子フィルタを用いた効率的なきず同定,畳み込みニューラルネットワークを用いた表面欠陥の自動検出である.いずれの手法においても,精度が高く,かつ,効率的なきずの画像が得られており,多チャンネル非破壊評価の有効性を示すことができた.ただし,本研究において実存するすべてのきずを網羅できたわけではない.より複雑な形状を持つきずへの適用性など,今後,継続的に検討すべき課題は残されている.
|
Research Products
(9 results)