2019 Fiscal Year Research-status Report
道路ネットワークのグラフ・ラプラシアン行列による連結強靭性評価と維持管理方略
Project/Area Number |
19K21988
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
中山 晶一朗 金沢大学, 地球社会基盤学系, 教授 (90334755)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山口 裕通 金沢大学, 地球社会基盤学系, 助教 (10786031)
高山 雄貴 金沢大学, 地球社会基盤学系, 准教授 (90612648)
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Project Period (FY) |
2019-06-28 – 2022-03-31
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Keywords | 土木計画学・交通工学 / 道路ネットワーク / グラフ理論 / スペクトル解析 / 強靭性 |
Outline of Annual Research Achievements |
道路ネットワークのつながりや連結性の強さによって可達性(災害時でも到達できるかどうか)は大きく異なり,つながりが強いと可達性が確保される.本研究では,道路ネットワークのつながりの強さ(強靭性)を定量化するために,まず,グラフ理論に基づき,道路ネットワークをノード(拠点・交差点などに相当)とリンク(道路に相当)で構成する.このノードとリンクの関係性を隣接行列と呼ばれる行列で表現し,また,ノードにつながるリンク数を対角成分に持つ次数行列とあわせて,ラプラシアン行列を構成し,道路ネットワークのノードとリンクのつながりを表現する.このラプラシアン行列の第二最小固有値は代数的連結度で,その固有ベクトル(第二最小固有ベクトル)からつながりが悪い部分を抽出することができる.2019年度はこのように抽出できたつながりが悪い部分はどのような部分なのかを理論的に検討して,つながりが悪いということの交通工学的な意味の解明を行った.これまでの道路ネットワークの連結性や接続性,脆弱性の研究についてレビューを行い,道路ネットワークのラプラシアン行列の第二最小固有値及び第二最小固有ベクトルによる道路ネットワークのつながりの評価の特徴の整理を行った.さらに,それら以外の道路ネットワークのラプラシアン行列もしくは隣接行列の固有値(スペクトル解析)を用いたその他の道路ネットワークのつながりの定量化指標にについても検討を行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
上記の「研究実績の概要」の通りの研究の進展であり,道路ネットワークのつながりや接続性の定量化の解明が進んでおり,順調に進展している.
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Strategy for Future Research Activity |
今年度に得られた成果をもとに次年度以降発展させるとともに,現実の道路ネットワークへ適用して,妥当性の評価を行う.
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Causes of Carryover |
2020年3月6日に開催が予定されていた土木学会中部支部研究発表会への参加を予定していたが,コロナウィルスの影響で中止になるなど学会や研究会の中止で,次年度に研究の発表を行うことにし,次年度にそのように使用する.
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