2019 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
19K22009
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
市之瀬 敏勝 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (10151474)
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Project Period (FY) |
2019-06-28 – 2021-03-31
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Keywords | 高強度コンクリート / 耐震補強 / 地震被害 |
Outline of Annual Research Achievements |
古い鉄筋コンクリート(RC)、鉄骨鉄筋コンクリート(SRC)建物の取り壊しと新築は、二酸化炭素の排出が大きいので、改修により長く使用することが望ましい。一方、古いRC,SRC建物には耐震性に劣るものが多く、耐震補強が必要な場合が多い。日本は、他国に先んじて古い建物の耐震補強を進めてきた。2011年の東日本大震災では、多くの耐震補強の有効性が確認された。しかし、中高層RC、SRC建物では、有効でない例が散見された。特に、東北大学の青葉山キャンパスでは、壁に隣接する柱で、鉄筋・鉄骨の座屈・破断、コンクリートの崩落が生じた。余震よる崩壊の恐れありとして地震直後に応急補強され、その後、取り壊された。 今回の研究の目的は、次の3点である。(1)RC壁についてこのような破壊が生じることを実験的に証明する。(2)鉄骨ブレースを用いた補強でも同様の破壊が生じることを証明する。(3)このような破壊を防ぐ方法を提案する。 昨年度は、RC壁について実験を行った。試験体の大きさは実際の1/4程度である。壁板には高強度コンクリートを用いた。柱・梁には、実際の補強と同じく、浅い孔をあけてアンカー鉄筋を埋め込んだ。加力によって抜け出しが生じ、引張ひずみが下端に集中した。その結果、圧縮側では塑性残留ひずみに伴う鉄筋の座屈とコンクリートの剥落、引張側では鉄筋の破断が生じた。つまり、実験室で地震被害を再現することができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
高強度コンクリートで補強した鉄筋コンクリート壁の実験で、鉄筋の座屈、コンクリートの剥落、鉄筋の破断が生じ、地震被害を再現することができたため。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は、鉄骨ブレースを用いた補強でも上記と同様の破壊が生じることを実験的に証明する。さらに、このような破壊を防ぐ方法を提案し、その有効性を実験的に証明する。
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