• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2021 Fiscal Year Research-status Report

学校における活動場面別事故リスクの定量的・定性的評価に基づく事故発生実態の解明

Research Project

Project/Area Number 19K22027
Research InstitutionShizuoka University

Principal Investigator

鎌塚 優子  静岡大学, 教育学部, 教授 (80616540)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 村越 真  静岡大学, 教育学部, 教授 (30210032)
Project Period (FY) 2019-06-28 – 2023-03-31
Keywords学校事故 / 事故分析 / 事故発生状況
Outline of Annual Research Achievements

2021年度の実績として,
①前年度から引き続き,独立行政法人日本スポーツ振興センターが公表している「学校の管理下の災害」の分析を行った。その結果として,近年の小学校の活動場面別に見た事故発生率の年次的推移に関する基礎的資料が得られた。中でも「道徳」など,一部の活動場面では事故発生率が特徴的に上昇しているという知見が得られた。以上の成果は学術論文としてとりまとめ日本安全教育学会「安全教育学研究」誌上で報告した。
②事故防止への示唆を得ることを目的とし,「学校事故事例検索データベース」の中の,事故の経緯が記述されている「発生状況」の自由記述の分析を行った。結果として,発生状況の質的データをいくつかの状況に要約できたと共に,それぞれの状況が生じやすくなる学年・性別や場所といった要因が明らかになった。分析結果から,計量的分析は発生状況データを活かす有益な方法であると考えられた。データベースの活用によってどのような事故がどの場合に生じやすいのかをある程度予測できる可能性が示された。以上の成果は学術論文としてとりまとめ投稿中である。
本研究ではリスクの高い休憩時間中の障害事故を分析対象としたが,今後は様々な場合において,そこにどのような特徴があるかを分析していく必要がある。
③データベースの活用から,発生状況の記述が不統一である可能性が示唆された。養護教諭が発生状況を適切に記載する必要性がある。そのような観点から,養護教諭が事故当事者から聞き取りを行う実態を把握するための基礎的な調査を実施した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

昨年度に引き続き,集会・行事の自粛および生活様式の大幅な変化があったこと,およびその収束が見込めないことから,当初の目的であった現場での事故リスク評価は十分に行えないと判断した。したがって,研究計画を大幅に変更せざるを得なくなった。一方で,学校の事故に関する基礎的統計データの分析から,学校の事故リスク評価に関して一定の知見と成果を得られたと考えられる。
以上の理由から,当初の計画から大幅な変更があった一方で,研究目的に際してある程度の成果は得られていることから,やや遅れている状況にあると判断した。

Strategy for Future Research Activity

2022年度は次の事項を計画している。まず,昨年度取り組んだ内容に関して,「学校事故事例検索データベース」に対する分析から得られた成果の学術誌上での報告を目指す。次に,児童・生徒の生活時間調査や文献収集に基づき,学校の各活動でのリスクへの曝露時間を算出する。それに「学校の管理下の災害」など学校の管理下の事故の基礎的統計データを組み合わせることで,時間比での事故発生率を算出し,学校事故のリスクの定量的評価を試みる。そして,得られたリスク評価から,リスクの高い活動場面と低い活動場面とで,「学校事故事例検索データベース」などを参照して発生状況の差異を分析し,活動のどのような要因がリスクを規定しているのかを明らかにすることで,リスクの定性的評価を試みる。更に,今後より精緻な事故データを得るために,事故聞き取りの留意点を把握するための調査を行う。終わりに,研究の総括として,教員研修や安全教育など, 得られた成果の教育的応用を検討する。

Causes of Carryover

前年度に引き続き,集会・行事の自粛および生活様式の大幅な変化があったこと,およびその収束が見込めないことから,当初の目的であった現場での事故リスク評価は十分に実施することができなかった。したがって,研究計画を大幅に変更せざるを得なくなった。今後より精緻な事故データを得るために,学校現場における事故聞き取りの留意点を把握するための調査を行う。加えて,研究の総括として,教員研修や安全教育など, 得られた成果の教育的応用を検討する。

  • Research Products

    (1 results)

All 2021

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results)

  • [Journal Article] 発生率に基づく小学校における事故状況の年次的推移の分析:道徳における変動を焦点として2021

    • Author(s)
      満下健太・村越真・鎌塚優子
    • Journal Title

      安全教育学研究

      Volume: 21(1) Pages: 23-32

    • Peer Reviewed

URL: 

Published: 2022-12-28  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi