2020 Fiscal Year Annual Research Report
高機能オプトジェネティクスのためのマルチスケールホログラフィック光刺激技術
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19K22146
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
的場 修 神戸大学, 先端融合研究環, 教授 (20282593)
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Project Period (FY) |
2019-06-28 – 2021-03-31
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Keywords | マルチスケール光スポット / ホログラフィー |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は昨年度に引き続き、位相変調型空間光変調素子を用いて位相変調により多数の光スポットを作成し、さらに途中の経路に、レゾナント・ガルバノスキャナーを用いることで高速にスポットをスキャンさせることで、2光子励起における有効ビーム径を自在に変化させるシステム構築に取り組んだ。近赤外フェムト秒レーザー光を用いて、バルクの蛍光板、蛍光ビーズ及びマウスの脳神経細胞を用いた実験により約10 umサイズの脳神経細胞の2倍程度の大きさに拡大できるのを確認した。このとき、スキャナを使用しない場合のスポット径は蛍光観察から約3 umであった。次に、観察領域内でのスポットのピーク強度を均一化するために、実験システムに光スポットの観察系を導入し、各スポットを均一化するフィードバック型の位相分布最適化設計技術を開発した。一平面での光スポット形成では、5点から200点の光スポットに対して、フィードバック補正なしではスポットピーク強度のばらつきが平均値に対して約20%の標準偏差があったが、フィードバック補正により5%以下の標準偏差の分布に抑えられることを確認した。可変焦点レンズを用いて奥行き方向にも観察可能な系を導入し、二平面での光スポットピーク強度の均一化を行った。奥行き方向に20 um離れた二平面で25点ずつ、合計50点のスポットを作成した場合に、8回の反復で平均値に対して54.4%から2.8%まで標準偏差を低減できることを示した。また、3次元蛍光観察に向けて強度輸送方程式を用いる方法を開発した。可変焦点レンズを用いて2層の蛍光ビーズを記録・再生し、実験でフォーカスした蛍光画像との比較から定量的に2層の蛍光ビーズを再生可能なことを実証した。
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Research Products
(7 results)