2020 Fiscal Year Research-status Report
Spatial and Temporal Visualization of Ion Conduction in Crystal by STEM Moire Fringe Method
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19K22166
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Research Institution | Japan Advanced Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
大島 義文 北陸先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 教授 (80272699)
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Project Period (FY) |
2019-06-28 – 2022-03-31
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Keywords | リチウムイオン電池 / その場TEM観察 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、走査型透過電子顕微鏡を用いた歪み計測法(STEMモアレ縞法)により、リチウムイオン濃度に依存して変化する格子変化を捉えることで、リチウムイオン電池が充放電を行っている過程におけるリチウムイオンの動きを把握することが目的である。主に、正極材料であるLiCoO2材料内や電解質との界面(電解質と接している面の方位、界面の平坦性などの依存性)でのリチウムイオンの動きを明らかにする。 本年度は、この実現に向けた要素技術の確立を行った。(1)透過型電子顕微鏡でリチウムの動きをオペランド観察するための全固体リチウムイオン電池試料の作製を試みた。この観察用試料作製では、FIBによる薄膜化が必要であるが、その際にGaが試料に打ち込まれることによって、本来通電してはならない電解質を通電試薬なる可能性があったり、あるいは、薄膜化したLiCoO2材料を大気に暴露すると、リチウムが抜けてしまうなどの懸念があった。そのため、FIBによる薄膜化プロセス、試料の保管方法について検討を行い、オペランド観察が可能なリチウムイオン電池の観察試料の作製を実現した。(2) 得られた観察試料を取り付けるためのシリコンチップを基板とした試料台の作製も行った。この試料台では、幅が2-3μmのギャップをもつ電極構造を作製することで、この電極間に得られた観察試料を取り付けられるようにした。(3)この試料台を取り付けて、通電できるようなTEMホルダーを開発した。これにより、充放電過程における構造変化を逐次的に測定できる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
リチウムイオン電池のオペランドTEM観察を実現するために必要な要素技術はすべてクリアされた状態である。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度は、リチウムイオン電池のオペランドTEM観察を実行し、目標であるLiCoO2正極材料や電解質との界面(電解質と接している面の方位、界面の平坦性などの依存性)におけるリチウムイオンの動きを明らかにする。
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Causes of Carryover |
コロナ感染症の影響により研究を中断する期間があり、全固体リチウムイオン電池の作製に時間を要した。そのため、そのオペランドTEM観察の実施を翌年度に繰り越し、また、それに必要な経費も繰り越した。
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