2020 Fiscal Year Annual Research Report
Biopharmaceuticals production by combining wood-rot fungi and enzymatic transglycosylation
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19K22332
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
本田 与一 京都大学, 農学研究科, 教授 (70252517)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
入江 俊一 滋賀県立大学, 環境科学部, 教授 (30336721)
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Project Period (FY) |
2019-06-28 – 2021-03-31
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Keywords | 白色腐朽菌 / 多機能型ペルオキシダーゼ / バイオ医薬品 |
Outline of Annual Research Achievements |
バイオ医薬品(ヒト由来の糖タンパク質・ペプチド)は、極めて高価であり、また安定して機能する為には、ヒト型の糖鎖による翻訳後修飾が必要である。現在、バイオ医薬品の生産は主にマウスの培養細胞を用いているが、レトロウィルスによる感染リスクの問題も指摘されている。このため、こうした問題をクリアできる真核微生物を用いた安価で安全な生産法の確立が望まれている。本研究の目的は、新たに木材腐朽菌による前駆体タンパク質の生産とin vitroの糖鎖置換反応を巧みに組合わせることにより、安価で安心安全なバイオ医薬品を製造し、産業微生物としての木材腐朽菌の新しい可能性を探ることである。本研究課題では、これまでヒラタケにおける異種タンパク質発現を可能にするプラットフォーム造りを行ってきた。本年度は、この系を用いてヒラタケの分泌シグナルを有するタンパク質との融合タンパク質としてヒトタンパク質の発現を試みると共に、in vitroにおける糖鎖転移反応のモデルとして多機能型ペルオキシダーゼの生産と精製を行い、糖鎖構造の解析とヒト型糖鎖との置換反応を試みた。さらに、ヒラタケ内において任意の染色体改変を行って安定に異種タンパク質を発現する基盤技術としてゲノム編集系の導入を行った。
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