2020 Fiscal Year Annual Research Report
Elucidation of liquid phase separation by Mediator complex and its role in transcription regulation
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19K22401
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
高橋 秀尚 横浜市立大学, 医学研究科, 教授 (30423544)
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Project Period (FY) |
2019-06-28 – 2021-03-31
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Keywords | 転写制御 / RNAポリメラーゼII / 液ー液相分離 |
Outline of Annual Research Achievements |
これまでの研究で、メディエーター複合体は、そのサブユニットMed26によって、転写伸長因子を含む複合体Super elongation complex(SEC)とLittle elongation complex(LEC)をそれぞれ異なる遺伝子領域にリクルートし、転写を制御することを明らかにした。最近、Med26とSECがポリAのある遺伝子の転写伸長を制御し、一方で、Med26とLECはポリAのない遺伝子(small nuclear RNAや複製依存性ヒストン遺伝子など)の転写終結を制御することを明らかとした。さらに、LECは核内の代表的な凝集体の1つであるCajalボディにおいて機能し、そこでポリAの無い遺伝子の転写を制御することがわかってきた。本研究では、LECの転写制御の場(液滴)として機能するCajalボディに着目し、その構成因子の網羅的同定法の確立を行った。Cajalボディ構成因子を網羅的に同定するために、Cajalボディのマーカータンパク質であるCoilinの抗体を用いて、Cajalボディ近傍のタンパク質をin situでビオチン化した。ビオチン化されたタンパク質を、アビジンビーズを用いて精製し、質量分析計を用いて網羅的に同定した。さらに、Cajalボディに含まれるゲノムDNA領域やnon-coding RNAも同定するために、ビオチン化タンパク質と共精製されるDNAとRNA成分も次世代シークエンサーを用いて網羅的に同定した。
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