2019 Fiscal Year Research-status Report
Reformation of evolutionary genomics in land plant evolution: from sequence comparison to functional comparison.
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19K22448
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
西山 智明 金沢大学, 学際科学実験センター, 助教 (50390688)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
関本 弘之 日本女子大学, 理学部, 教授 (20281652)
土金 勇樹 千葉大学, 大学院理学研究院, 特任研究員 (20434152)
坂山 英俊 神戸大学, 理学研究科, 准教授 (60391108)
榊原 恵子 立教大学, 理学部, 准教授 (90590000)
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Project Period (FY) |
2019-06-28 – 2022-03-31
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Keywords | 形質転換 |
Outline of Annual Research Achievements |
シャジクモのトランスクリプトームデータを解析し、発現量が安定している遺伝子のリストを作成し、その中から3つの候補遺伝子を選び隣接領域のクローニングを試みた。うち一つについてクローニングに成功し、GUS遺伝子と融合した融合遺伝子を作成した。この融合遺伝子をシャジクモにパーティクルボンバードメントで打ち込み、組織化学的染色によってGlucuronidase活性を検出したところ、スポット状の青色発色を認め、シャジクモへの遺伝子導入と遺伝子発現に成功していると判断した。 シャジクモの安定な形質転換体の選抜に向けて、シャジクモの抗生物質感受性を検討した。陸上植物の選抜によく用いられるGeneticin (G418)およびHygromycinを含む培地にてシャジクモを7日間培養し、生育/死亡を評価した。抗生物質の濃度は、それぞれ0, 10, 20, 30, 40, 50 mg/Lで行い、0 mg/Lでは生育するが、10 mg/L以上では7日までに白化することがわかった。 また、シャジクモの節からの再生を確認するとともに、節からプロトネマを複数誘導できる培養条件を見出した。安定な形質転換体を取得するには独立に再生可能な細胞を確保することが一つの鍵と考えられ、シャジクモの安定形質転換に向けて一つの障壁を乗り越えたものと考える。 コレオケーテについては、寒天培地上での大量培養技術を確立した。この寒天培地での培養確立は、二つの観点から重要である。一つには形質転換に供する細胞の供給源として、もう一つには、形質転換後に薬剤耐性で選抜し、単一形質転換イベント由来の個体を選抜する方法としてである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
シャジクモについては概ね順調に進んでいるが、ほかの系統については進捗が遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
シャジクモについては、アグロバクテリウムを用いた遺伝子導入を試みるため、T-DNAに組み込むコンストラクトを作成し、感染実験を試みる。
コレオケーテ、メソスティグマ、クロロキブスについてトランスクリプトームデータを検討し候補遺伝子を選ぶ。
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Causes of Carryover |
2月より新型コロナウイルス流行に伴う出張自粛のため、研究打ち合わせを行うことができなかった。またエレクトロポーレーション用のコンストラクトが遅れているためその分の物品費の執行が遅れている。クロロキブス、メソスティグマ、コレオケーテのトランスクリプトーム解析、コンストラクト作成後エレクトロポーレーションを進める。
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