2019 Fiscal Year Research-status Report
Testing the evolutionary conservation of miRNA-target pairs identified by a new exhaustive method
Project/Area Number |
19K22460
|
Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
野澤 昌文 首都大学東京, 理学研究科, 助教 (50623534)
|
Project Period (FY) |
2019-06-28 – 2022-03-31
|
Keywords | miRNA / ショウジョウバエ / 大規模シーケンス / 遺伝子発現 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度はキイロショウジョウバエ(Drosophila melanogaster)を用いてmiRNAと標的遺伝子のペアを効率的にシーケンスする方法、特にmiRNA-標的mRNAペアを壊さずに2本鎖RNAのまま組織、細胞から抽出する手法の開発を試みた。フェノール等を用いて抽出する方法や、低濃度の界面活性剤のみを用いて穏やかに抽出する方法などを試みたが、ライブラリ作成がうまくいかず、miRNA-標的mRNAペアを効率的に回収できる手法を確立することはできなかった。したがって、次世代シーケンサーを用いて大量の配列データを得るところまで到達できなかった。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
miRNA-標的mRNAペアの抽出法が確立できていないため。
|
Strategy for Future Research Activity |
引き続き、miRNA-標的mRNAペアの抽出法を確立し、シーケンスまでひと通りおこなう。 また、上記の手法確立が難航する場合を考慮し、別の方法でmiRNA-標的遺伝子ペアの予測もおこなう。まず、キイロショウジョウバエ(Drosophila melanogaster)を用いて起源の古いmiRNAと新しいmiRNAをいくつか選び、それぞれのmiRNAの過剰発現体を作出する。次に、過剰発現個体と野生型個体でRNA-seqを行い、過剰発現体において発現量が有意に減少している遺伝子を、そのmiRNAの候補標的遺伝子として同定する。さらに、実際に同定された候補遺伝子がmiRNAと配列相補性を持つかどうかを生物情報学的に予測し、候補標的遺伝子を絞り込む。キイロショウジョウバエで同定されたこれら標的遺伝子が他のショウジョウバエにおいても標的遺伝子であるかを生物情報学的に予測し、ショウジョウバエの進化過程でmiRNA-標的遺伝子がどのように変化してきたのかを明らかにする。
|
Causes of Carryover |
miRNA-標的mRNAペアの抽出法およびライブラリ作成法の確立ができず、予定していた次世代シーケンサーによる大規模配列決定を行えなかったため。
|