2020 Fiscal Year Annual Research Report
Development of lead optimization method using novel profile data analysis method
Project/Area Number |
19K22485
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
楠原 洋之 東京大学, 大学院薬学系研究科(薬学部), 教授 (00302612)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
水野 忠快 東京大学, 大学院薬学系研究科(薬学部), 助教 (90736050)
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Project Period (FY) |
2019-06-28 – 2021-03-31
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Keywords | プロファイルデータ解析 / リード化合物最適化 / 天然物 |
Outline of Annual Research Achievements |
新規プロファイルデータ解析手法 (OLSA) によるリード化合物最適化支援システムの確立を目的に本研究に取り組んだ。OLSAによる作用分離解析の結果より, 興味深い化合物として天然物Resinnamine (RES), 及びその誘導体であるSyrosingopine (SYR)に着目した。これらの化合物はいずれもHDAC阻害作用が高いと推定された一方, SREBP活性化作用についてはRESのみが高いと推定された。上記作用と両化合物との関係性は報告されていない。そこで両化合物をMCF7細胞に処理し, これらの作用を評価した。両化合物を処理したMCF7細胞中のHDAC活性を蛍光基質により評価したところ, 濃度依存的にHDAC活性が減弱することを見出した。特筆すべきことにHDAC阻害作用とスコアは相関していた。次にRESでは高いもののSYRでは低いスコアを示したSREBP活性について, SREBP1/2のDNA結合部位を対象としたルシフェラーゼアッセイを実施したところ, RESでのみ活性化が得られた。 本研究により, 独自解析手法を用いて作用を分解することで構造類似化合物が持つ作用の類似点と相違点とを推定可能であることが明らかとなった。実験科学的に実証された複数の作用はいずれも文献報告がなかったことから, これらの作用は開発者が認識していなかった作用であると考えられる。すなわち本結果は, 本研究で提唱した低分子医薬品の作用を分離して理解するというアプローチが, 目的に掲げたリード化合物最適化に資するものであることを強く支持する。
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Research Products
(4 results)