2021 Fiscal Year Annual Research Report
A role for oligodendrocyte precurser cells in the regulation of cognitive functions
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19K22494
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
白川 久志 京都大学, 薬学研究科, 准教授 (50402798)
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Project Period (FY) |
2019-06-28 – 2022-03-31
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Keywords | オリゴデンドロサイト前駆細胞 / 認知機能障害 / 多発性硬化症 / CNS炎症 / グリア細胞 / RNAシーケンス / 細胞種選択的除去 / ジフテリア毒素 |
Outline of Annual Research Achievements |
オリゴデンドロサイト前駆細胞(OPC)は、オリゴデンドロサイトに分化し髄鞘形成に寄与する一方で、病態時には機能変化しサイトカイン放出等を介して病態形成に関与することが示唆されている。 本研究では、はじめに炎症性脱髄疾患である多発性硬化症におけるOPCの役割の解明を目的とし、確立したPDGFRα陽性OPC特異的除去法を用い、多発性硬化症モデルである実験的自己免疫性脳脊髄炎(EAE)マウスにおける臨床スコアを評価することでOPC特異的除去の影響を検討した。EAE発症1日後から8日後までジフテリア毒素を投与してOPCを除去し、対照群と比較すると、OPC除去群では臨床スコアが有意に抑制された。また、OPC除去群の脊髄では、臨床スコア低下と相関して、脱髄の抑制や末梢免疫細胞浸潤の抑制、末梢免疫細胞の浸潤や再活性化に関わるサイトカインの発現低下が認められた。これらの結果から、EAE急性期のOPCが病態悪化に寄与する可能性が示唆された。 次に多発性硬化症モデルマウス脊髄からの各グリア細胞の個別分取およびRNAシーケンスを行った。前年度に確立した成体マウス脊髄からのグリア細胞(OPC、ミクログリア、アストロサイト)分取法を用いて、対照群マウス、EAE発症前、急性期、慢性期においてグリア細胞を分取し、RNAシーケンスを行った。その結果、対照群と比較してEAEマウスのOPCでは、多数の炎症関連因子が発現上昇しており、OPC特異的に上昇するものも複数認められた。この結果より、OPCが炎症惹起に関与する可能性が示された。本研究により、EAEマウスにおけるOPCの炎症促進的な一面が明らかとなった。
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Research Products
(3 results)