2019 Fiscal Year Research-status Report
Functional analysis and culture of human spermatogonial stem cells
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19K22512
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
篠原 隆司 京都大学, 医学研究科, 教授 (30322770)
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Project Period (FY) |
2019-06-28 – 2022-03-31
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Keywords | 精子幹細胞 / ヒト |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度はヒト精子幹細胞を回収する方法の検討を行った。本研究では米国パッツバーグ大学のKyle Orwig博士の研究室から入手した屍体由来の精巣細胞(生前に研究目的で使用することについて許可をとってある)を用いて実験を行った。このサンプルは精巣断片をそのまま凍結保護液に漬けた状態で凍結してあるものを海外から液体窒素で輸送して研究代表者の研究室で保管してある。最初にマウスの精巣細胞を回収する方法でヒト細胞の回収を行ったところ、サンプルのサイズに比して非常に少量の細胞しか回収することが出来なかった。そこでヒアルロニダーゼ、コラゲナーゼタイプIおよびタイプII、トリプシンを使用して細胞の回収を行ったところマウス精巣細胞を回収した場合の方法に比較して約10倍近くの細胞を回収することが出来た。 この細胞を利用して精原細胞の純度を確認したところ、精巣細胞のほとんどが喪失しているにも関わらず、少数の生存している細胞は精原細胞であることが分かった。これらの結果から精原細胞は他の分化した生殖細胞や体細胞よりも凍結融解に抵抗性であることがわかった。しかしながら、この凍結サンプルを用いた実験では十分量の細胞を回収することが不可能であるので、新たな方法で凍結サンプルを作成する必要があることが分かった。 この問題を解決するために、より新鮮な精巣サンプルの入手先を探すと共に、精巣サンプルを採取する際の凍結方法のプロトコールや酵素処理のプロトコールの改善などの必要があることが明らかになった。新たな凍結サンプルを入手することが出来たので、現在その方法を検討しつつある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の予定通り凍結保存した精巣サンプルから細胞を回収することが出来た。
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Strategy for Future Research Activity |
回収した細胞数は少ないが、このサンプルを用いてヒト精原細胞の培養条件をスクリーニングする予定である。
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Causes of Carryover |
コロナウイルスの問題のために止むを得ず、年度末に発注し納品が次年度になる取引が生じた為に差額が生じています。
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Research Products
(8 results)
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[Journal Article] ROS amplification drives mouse spermatogonial stem cell self-renewal.2019
Author(s)
Morimoto, H., Kanatsu-Shinohara, M., Ogonuki, N., Kamimura, S., Ogura, A., Yabe-Nishimura, C., Mori, Y., Morimoto, T., Watanabe, S., Otsu, K., Yamamoto, T. and Shinohara, T.
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Journal Title
Life Sci. Alliance
Volume: 2
Pages: 2
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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[Journal Article] Aging of spermatogonial stem cells by Jnk-mediated glycolysis activation.2019
Author(s)
Kanatsu-Shinohara, M., Yamamoto, T., Toh, H., Kazuki, Y., Kazuki, K., Imoto, J., Ikeo, K., Oshima, M., Shirahige, K., Iwama, A., Nabeshima, Y., Sasaki, H. and Shinohara, T.
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Journal Title
PNAS
Volume: 116
Pages: 16404-16409
DOI
Peer Reviewed
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