2020 Fiscal Year Annual Research Report
Investigation for hidden cancer predisposition in pediatric cancer
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19K22608
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
加藤 元博 東京大学, 医学部附属病院, 教授 (40708690)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
樋渡 光輝 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (40597126)
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Project Period (FY) |
2019-06-28 – 2021-03-31
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Keywords | 癌 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、「小児がん発症者のがん細胞にみられる遺伝子変異は、低頻度モザイクなどを含め従来の認識より効率に生殖細胞系列バリアントに由来する」という仮説のもとに、小児がん患者の背景にある「隠れcancer predispositionの頻度を探求することである。 小児がんのひとつである悪性ラブドイド腫瘍に着目し、16例すべての腫瘍でSMARCB1遺伝子に両アレル変異を持つことを確認し、それぞれの由来を確認した。その結果、3例のモザイクを含む8例(50%)で変異が正常血液にもみられた。検出されたアレル割合が2%を切るようなモザイク症例もみられ、従来の解析では見逃されるようなわずかな割合での低頻度モザイクに由来する発症があり得ることが明らかになった。バリアントの由来による発症年齢などの差はなく、すべての症例において遺伝的な背景の関与があり得ることが示唆された。 また、小児造血器腫瘍に横断的にみられる「7番染色体異常」を持つ造血器疾患の患者のGATA2、SAMD9/9Lについて集中的に解析を行った。25名のゲノム解析を行い、検出されたバリアントの意義を機能解析で確認した。GATA2のバリアントを7名で、SAMD9/9Lのバリアントを4名で見出した。40%の患者で遺伝的な背景が病態に関与していることを示した。特にSAMD9/9Lは欠失により失われる側のアレルに存在し、高深度での解析によってのみ検出されるバリアントであった。 これらの研究の成果により、小児がんの発症や臨床経過においてその遺伝的な背景の役割が重要であることが確認され、病態の全体像をより深くすることにつながった。
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Research Products
(2 results)