2021 Fiscal Year Research-status Report
Screening of humoral pathogenesis of idiopathic focal segmental glomerulosclerosis by proteinuria visualized transparent model animal
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19K22618
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
丸山 彰一 名古屋大学, 医学系研究科, 教授 (10362253)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
秋山 真一 名古屋大学, 医学系研究科, 特任講師 (20500010)
古橋 和拡 名古屋大学, 医学部附属病院, 病院講師 (50835121)
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Project Period (FY) |
2019-06-28 – 2023-03-31
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Keywords | 巣状分節性糸球体硬化症 / 透過性因子 / ゼブラフィッシュ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、患者血中にその存在が確実視されている特発性巣状分節性糸球体硬化症(FSGS)の透過性因子について、申請者らが開発した透明ゼブラフィッシュによるネフローゼ症候群モデル実験系を用いて解明を試みている。研究3年目の進捗は以下の通りである。これまでに実験モデルツールとして構築した腎臓可視化透明ゼブラフィッシュ、血管可視化透明ゼブラフィッシュなどのゼブラフィッシュ稚魚を用いて、FSGSの透過性因子のスクリーニング実験を引き続き実施した。具体的には、飼育実験システムの構造を本実験に適した形状になるよう検討と改良を実施した。各種実験モデルフィッシュを繁殖させて実験に必要な稚魚を確保した。各種モデル実験フィッシュを用いた透過性因子の探索実験は、各種稚魚に蛍光標識デキストランを血中投与してから透過性因子が含まれていると想定している患者由来被検物を所定の濃度に希釈してそれぞれ投与し、一定時間後に腎障害や血管障害や蛋白尿漏出の評価を行った。陽性対照として既知の腎毒性物質を所定濃度に希釈して投与した。その結果、一部の被検物は蛋白尿漏出と腎障害を惹起する可能性を見出した。併せて、被検物に含まれるどの分子が蛋白尿漏出を惹起しているのか解析するために、被検物を分子量や極性など物理的性質により分画して、各フラクションを再び実験モデルフィッシュの稚魚に先と同様に投与したが、どの分子が透過性因子としての特性を有しているのかについてはまだ同定はできていない。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
Covid-19流行により、検体や実験資材の物流制限、ならびに、血液検体取扱での感染症対策により研究スケジュールが遅延した。
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Strategy for Future Research Activity |
一年延長して、当初の研究計画の遂行を目指す。具体的には、透過性を示した被検物の分画とバイオアッセイを進めて透過性因子の同定を目指す。
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Causes of Carryover |
Covid-19流行により、研究の進捗が遅延したため。使用計画としては患者血液由来被検体を用いた解析および研究の取りまとめに係る費用として使用する予定である。
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