2021 Fiscal Year Annual Research Report
Induction of regulatory T cells by utilizing photopheresis
Project/Area Number |
19K22623
|
Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
森田 明理 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 教授 (30264732)
|
Project Period (FY) |
2019-06-28 – 2022-03-31
|
Keywords | フォトフォレーシス / 制御性T細胞 / 自己免疫疾患 / アレルギー疾患 / 光線療法 |
Outline of Annual Research Achievements |
血球分離および光増感剤を用いないフォトフェレーシスの開発とフォトフォレーシスによる効率的な制御性T細胞(Treg)の誘導の基盤技術の開発を目的とした。フォトフェレーシスの普及を阻害している要因として、血球分離(遠心分離)が必要なこと、光増感剤を使用することなどが挙げられる。深紫外LEDやフォトニック結晶ファイバーという最先端の光学技術を駆使し、血球分離および光感作物質を必要としないシステムの構築を進めた。フォトニック結晶ファイバー (PCP)技術を応用し、血球分離および光増感剤を用いないフォトフェレーシス・効率的な制御性T細胞(Treg)の誘導というまだだれも手がけることのできない挑戦的研究として本申請の研究を開始した。従来フォトフォレーシスにて使用されているUVAよりも短い波長であるUVB(290~320nm)を照射することで、光感作物質を用いなくとも同様の効果が期待できることが明らかとなった。フォトニック結晶ファイバーは、光ファイバー断面に空孔や高屈折率ガラスを規則的・周期的に配列した構造を持つものである。紫外線透過能を有する石英管に複数の空孔を設け、その中に全血を流すことで、遠心分離を用いなくとも必要な照射量を標的細胞である白血球に照射することが可能となる。単孔タイプのPCFを用い、遠心分離や光増感剤を用いなくとも、管径70~500μmの流路に流速100~200mm/sで血液を流し、数十mW/cm2程度照射することでTregの誘導に成功した。また、UVB光源として、深紫外LEDを用い、分光分布・放射照度・照射量、照射方法の最適化を行った。メカニズムの検証として、制御性T細胞(Treg)の誘導について、照射後、リンパ球を分離して、Tregと追われる分画のRNAシークエンスを実施し、現在解析を行っている。
|
Research Products
(6 results)