2021 Fiscal Year Annual Research Report
T cell optimization for effective CAR-T cell therapy to refractory esophageal cancer
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19K22655
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
影山 愼一 三重大学, 医学系研究科, リサーチアソシエイト (80194695)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮原 慶裕 三重大学, 医学系研究科, 産学官連携講座教授 (10582083)
加藤 琢磨 三重大学, 医学系研究科, 准教授 (60224515)
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Project Period (FY) |
2019-06-28 – 2022-03-31
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Keywords | 食道癌 / がん免疫療法 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、難治性食道癌に有用なCAR-T療法を開発するために、既に臨床試験で細胞輸注されたTCR遺伝子導入T細胞のフェノタイプ解析、トランスクリプトーム解析、メタボローム解析を網羅的に行い、臨床試験におけるin vivo持続性、臨床効果に関連する因子を探索し有効予測因子から遺伝子導入細胞作製にあたっての選択サブ集団を特定するものである。 NY-ESO-1/TCR-T細胞輸注を実施した6例におけるサイトカイン放出症候群(CRS)発症、腫瘍縮小の臨床反応と輸注TCR-T製品、輸注後の末梢血TCR-Tの免疫細胞学的解析を行った。 6例の輸注前TCR-T製品(tetramer(+)細胞)の表面形質では、CRS発症3例は非発症3例に較べ、CD45RA(+), CCR7(-)のeffector memory T-cell (TEM) subsetが有意に多かった(p=0.008)。 Mass cytometry解析では、CRS発症3例においてNY-ESO-1-tetramer+ /CD8+T細胞はCRS非発現例に較べてCD244とCD39が高発現であった。輸注14日後末梢単核球(PBMC)の解析では、CRS2例のtetramer+/CD8+T細胞は、CD67(+), CD244(+), KLRG1(+)-cluster (differentiated T-cell subset)に分布した。一方、CRS(-)&腫瘍縮小(+)のSS1例のPBMCは、CCR7(+), CD27(+), CD45RA(+)-cluster (TSCM subset)に分布していた。 以上より、CRS病態にはTCR-T輸注後の宿主由来のサイトカインが関与するが、輸注TCR-T(製造T細胞)の分化形質が有意に関係していた。また、輸注後のTCR-T形質変化と臨床反応(CRS、腫瘍縮小)が関与することが推察された。
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