2020 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
19K22665
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
久米 努 熊本大学, 生命資源研究・支援センター, 客員教授 (60786474)
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Project Period (FY) |
2019-06-28 – 2022-03-31
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Keywords | リンパ管 / VEGF-C / 小腸虚血再灌流障害モデル / 虚血性腸疾患 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では小腸リンパ管の基本原理の統合的解明を基に、その小腸恒常性維持が破綻した虚血性腸疾患の新しい治療法の開発に繋げることを念頭においている。先ずリンパ管形成異常を有する二つの変異マウス系統(Foxc2-/-及び VEGF-R3-/-) を基に小腸虚血再灌流障害モデルに応用した場合、小腸粘膜透過性とリンパ管形成の異常を呈する予備的結果を得ており、その応用含め、リンパ管内皮細胞での増殖シグナルmediator (Rasa4、Rasal3) に着目した。現在、申請者が客員として所属する熊大 CARD での遺伝子編集技術を用いて Rasa4-flx と Rasal3-flx マウスの樹立に成功し、米国 (Northwestern大学)に凍結精子を運搬し、個体化後、リンパ管内皮特異的な Cre マウスと交配している段階である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
遺伝子改変マウスの樹立及び掛け合わせは時間を要するところである。さらに、COVID-19 の影響をうけ、マウスの運搬や多国間での共同研究が困難になっている。計画代換えとして、近交系のC57/BL6j マウスを小腸虚血再灌流障害モデルに用い、リンパ管誘導因子(VEGF-C/D) を静脈投与してリンパ管形成を促進させ、小腸粘膜の損傷に対する保護効果について検討することを先行的に行うよう考慮し、進行させている。
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Strategy for Future Research Activity |
腸絨毛の中心部にある一本の細いリンパ管(中心乳び管)は、小腸上皮細胞で構成された中性脂肪、コレステロール、リン脂質からなるカイロミクロン(リポ蛋白質)を吸収して血流に戻す役割を持つことも知られているが、その吸収作用以外の、小腸粘膜構造維持に関するリンパ管の機能については全く不明である。そこで、小腸リンパ管の基本原理の統合的解明をモデルマウス及びゲノムワイドな転写制御の解析を基に進めていく計画を維持していく。世界的にSARS-Cov2 のパンデミックが生じ、熊大 CARD、シカゴNorthwestern 大学共にマウス解析が大幅に制限されている。NorthWestern 大ではマウス維持は順調に行っているので、表現型解析するための掛け合わせを進めるのと同時に、申請者が見出したリンパ管バルブ形成の重要転写因子Foxc1/c2 でのこの中心乳び管構造形成における役割を解明することに着手する計画である。
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Causes of Carryover |
遺伝子改変マウスの樹立及び掛け合わせは時間を要するところである。さらに、COVID-19 の影響をうけ、マウスの運搬や多国間での共同研究が困難になっている。計画代換えとして、近交系のC57/BL6j マウスを小腸虚血再灌流障害モデルに用い、リンパ管誘導因子(VEGF-C/D) を静脈投与してリンパ管形成を促進させ、小腸粘膜の損傷に対する保護効果について検討することを先行的に行うよう考慮し、進行させている。小腸リンパ管の基本原理の統合的解明をモデルマウス及びゲノムワイドな転写制御の解析を基に進めていく計画を維持していく。世界的にSARS-Cov2 のパンデミックが生じ、熊大 CARD、シカゴNorthwestern 大学共にマウス解析が大幅に制限されている。NorthWestern 大ではマウス維持は順調に行っているので、表現型解析するための掛け合わせを進めるのと同時に、申請者が見出したリンパ管バルブ形成の重要転写因子Foxc1/c2 でのこの中心乳び管構造形成における役割を解明することに着手する計画である。
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Research Products
(6 results)