2019 Fiscal Year Research-status Report
Regeneration for vocal fold sulcus with amniotic membrane
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19K22691
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
平野 滋 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (10303827)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
椋代 茂之 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (00821860)
杉山 庸一郎 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (50629566)
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Project Period (FY) |
2019-06-28 – 2022-03-31
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Keywords | 声帯溝症 / 羊膜 / 声帯再生 |
Outline of Annual Research Achievements |
声帯粘膜は高速振動することにより音声を生成する器官であり、声帯特有の粘膜層構造とヒアルロン酸の分布が必須とされているが、声帯溝症はこの層構造のうち最も振動に重要な粘膜固有層浅層(“浅層”)が欠落するものであり、原因は不明で、かつ重度の音声障害をきたす希少疾患かつ難治性疾患である。確立された治療法はない。本研究では病的声帯粘膜の全置換再生を目指し、間葉系幹細胞を豊富に含み、優れた組織再生能がある事がわかっている羊膜を用いた声帯粘膜の全置換再生を試みている。 初年度は羊膜と声帯線維芽細胞との親和性を検討するため、羊膜培養系において、ラットから採取した声帯粘膜線維芽細胞を播種し、細胞培養を行った。羊膜培養系においては至適培地を検討したうえで、実験を行った。声帯線維芽細胞は羊膜上で生着増殖することを確認し、ヒアルロン酸、コラーゲン、エラスチン、フィブロネクチンなどの細胞外マトリックスを産生することを確認した。さらに線維芽細胞の活動に必須の各種細胞増殖因子(塩基性線維芽細胞増殖因子、幹細胞増殖因子、トランスフォーミング増殖因子など)の産生とオートクリン作用を検討中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度、羊膜と声帯の線維芽細胞の親和性を確認する必要があり、in vitroの実験系を確立し、細胞親和性をある程度確認できている。
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Strategy for Future Research Activity |
in vitroの実験を土台にin vivo実験を開始する予定
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Causes of Carryover |
今年度は羊膜センターから羊膜が無償で入手できたため、その分を節約できたこと、コロナウイルスの蔓延で学会のキャンセルがあいつぎ、旅費がういたことにより余剰金がうまれた。次年度の羊膜購入、学会延期開催での旅費に充当する予定。
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