2022 Fiscal Year Research-status Report
Investigation of new treatment strategy for the palatal scar tissue using RLN2 carried by the target-orientated liposomes.
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19K22703
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
森山 啓司 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 教授 (20262206)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小川 卓也 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 准教授 (50401360)
東堀 紀尚 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 講師 (50585221)
小林 起穂 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 助教 (20596233)
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Project Period (FY) |
2019-06-28 – 2024-03-31
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Keywords | リラキシン / 口蓋裂 / 瘢痕組織 |
Outline of Annual Research Achievements |
口蓋形成術後に生じる瘢痕組織は、生涯を通じて口蓋裂患者の顎顔面口腔領域の形態と機能に大きな影響を与える。現在口蓋瘢痕組織の根本的治療法はなく、克服すべき課題となっている。リラキシン (Relaxin, RLN)は主に周産期後期に子宮等より血中に分泌され、恥骨結合を弛緩させることが知られている。近年、RLNは強力なTGF-β-Smad2経路阻害作用を有することが明らかにされ、また抗線維化作用を持つことが明らかにされた。そこで本研究の目的を以下の3項目とした。①瘢痕組織特異的に存在する筋線維芽細胞および線維芽細胞の不死化とクローン化を行い、これら細胞の表現型に対するRLN2の作用をin vitroで解析する。②口蓋瘢痕形成モデルラットに生体親和性標的指向型リポソーム (糖鎖シアリルルイスX表面修飾)をDDSとしてRLN2を作用させ、瘢痕形成に対する作用を組織学的に検討する。③瘢痕形成モデルラットにおける上顎骨の成長発育様相に与えるRLN2-lipoの作用を三次元形態学的に検索する。2022年度は、以上の目的と合わせて、口蓋発生におけるヒストンメチル化酵素SETDB1の役割について報告した。神経堤細胞特異的Setb1欠失マウスを作成し、胎仔マウス口蓋における表現型の解析を行ったところ、Pax9、Bmp4、Bmpr1a、Wnt5a、Fgf10遺伝子発現が有意に低下し、SMAD1/5/9のリン酸化が低下していた。これらの結果から、Setdb1は、Pax9を介したSMAD依存的なBMPシグナルを減少させることにより、口蓋裂発生に関与している可能性について報告した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2022年度内に着手する予定であったin vivoにおける生体親和性標的指向型リポソーム(糖鎖シアリルルイスX:SLX表面修飾)-RLN2の作用機序解析は未完遂であった。
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Strategy for Future Research Activity |
In vivo解析:RLN2-lipoがラット口蓋瘢痕組織の形成および顎成長に与える影響についての解析を以下の方法で行う。ラット口蓋に人工的に瘢痕を形成(実験群:n=36、非処置群を対照群とする:n=36)すると同時に、生理食塩水、liposome単独、またはRLN-lipo(10~1000 ng/kg)を48時間ごとに尾静脈より注入し、liposomeの集積状況をin vivo imagingにて確認する。1w, 3wで口蓋の切片を作成後、α-SMA免疫組織染色、マッソン染色やシリウスレッド染色で瘢痕組織料の定量化を行い、至適濃度を求め る。また、9w(13週齢)まで1wごとにレントゲン写真撮影とμCT撮影を行い、経時的に重ね合わせを行うことで上顎骨の成長量や成長方向を比較する。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルスの感染拡大のため、研究打ち合わせならびに各種学会での成果発表がオンラインとなり、旅費の計上が必要ではなくなったため。
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Research Products
(10 results)