2020 Fiscal Year Research-status Report
在宅療養高齢者が生き生き過ごすための「コミュニケーションロボット」の活用と評価
Project/Area Number |
19K22767
|
Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
織井 優貴子 東京都立大学, 人間健康科学研究科, 教授 (50285681)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
黒河内 仙奈 神奈川県立保健福祉大学, 保健福祉学部, 講師 (40612198)
河西 敏幸 宮城大学, 基盤教育群, 教授 (60316429)
井上 薫 東京都立大学, 人間健康科学研究科, 准教授 (90259143)
|
Project Period (FY) |
2019-06-28 – 2022-03-31
|
Keywords | コミュニケーションロボット / 在宅療養高齢者 / 看護小規模多機能施設 / トレーニング科学 / 身体機能維持 / シミュレーション |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、人型コミュニケーションロボットを用いた継続的モニタリングで、在宅療養支援にかかわる人材育成と、在宅療養高齢者の健康維持・増進支援を目的とする。 看護小規模多機能型居宅介護を利用している一人暮らし高齢者(または、高齢者世帯の利用者)が人型コミュニケーションロボットの「メッセージ機能」を活用し、在宅療養支援看護師による身体機能の継続的な評価、人型ロボットの相互コミュニケーション機能を活用した健康管理等に関する情報提供とチェックなどを行うことによって、継続的な健康管理・維持をめざすことを目的とした。 本研究において、①研究協力施設の確保、②コミュニケーションロボットを活用した健康状態の確認、③身体機能維持のためのプログラムの作成およびロボットへの入力、④ 健康管理項目の確認、入力、⑤身体機能評価、精神機能評価: コミュニケーションロボット貸し出し時をベースラインとし、3ヶ月後、6ヶ月後、1年後の身体機能、精神機能について評価する、ことを目指した。 しかし、新型コロナウイルス感染症のため、在宅看護センター等での研究施設の確保が困難となり、研究の遂行が中断された。そのため、共同研究者間で、コミュニケーションロボットの機能について 再度確認を行い、健康管理の自己チェックに関する項目(声かけ、服薬確認、運動確認、食事の管理ほか)の項目を確認し、研究者間での遠隔操作を試みることを第一とした。その上で、コミュニケーションロボットが可能な動きを確認し、遠隔操作としての可能性を探ることを第一とした。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
新型コロナウイルス感染症拡大のため、訪問看護センターなどの研究協力依頼施設への研究協力依頼が不能となった。また、研究分担者も多施設にわたるため、往来が不能となり、 WEB会議で研究の方向性を確認する程度に止まった。
|
Strategy for Future Research Activity |
研究協力施設としての在宅看護センターや看護小規模多機能型居宅介護を利用している一人暮らし高齢者の研究参加が難しいのではないかと推測している。また、現在のコロナ禍の状況で、外出制限もあることから、プレテストとして、一人暮らしの若年層者のコミュニケーションツールとしての活用と遠隔操作がどの程度可能かどうかをまず第一に試みることとした。コミュニケーションツールとしての本ロボットは、若年健常者にとっては、比較的操作性は期待できるが、高齢者層がどの程度単独で使用可能かどうかについての研究報告はなされていない。高齢者施設でのリクレーション補助としての活用はなされているが、操作者が高齢者のみとしての操作はやや難しいということは確認できた。そのため、コロナ禍の状況にも夜が、まず、研究者同士が遠隔操作を試み、それぞれの健康状態の確認、レクリエーションプログラムとしての軽い運動などを実施し、コミュニケーションロボットの操作性等を確認することを第一として実施する。 また、コロナ禍の状況に合わせ、研究者が多施設に及んでいることを利点とし、それぞれの所属施設の一人暮らしの学生を対象とし、コミュニケーションロボットを貸し出し、研究者がクロスして、それぞれの学生に介入を試みる。その結果をもとに、在宅高齢者が一人でコミュニケーションロボットを活用するために必要な知識、技術等を抽出し、高齢者に活用できるように状況を整える。
|
Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症拡大のため、在宅看護センターなど、高齢者施設への研究協力依頼の説明等が一切できない状況となってしまった。そのため、当初研究協力依頼のために確保していた交通費などは使用できなかった。また、研究そのものが止まってしまったため、研究成果をあげることができず、国際学会へのエントリーもできない状況となった。 次年度は、今年度使用できなかった予算で、コミュニケーションロボットを購入し、それぞれの研究者が1台所有し、I Padを使用して、相互に遠隔操作をおこない、作動確認等を行うことを第一として研究を進めていく。また、次年度は、コミュニケーションロボットの動作に着目し、運動動作確認を行うとtもに、十分な完全を確保した上で、研究者相互の対面での意見交換を行い、研究を進める方向である。
|