2020 Fiscal Year Research-status Report
ディープラーニングを活用したインビジブルな看護技術の「熟練知」評価指標の開発
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19K22774
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
真嶋 由貴恵 大阪府立大学, 人間社会システム科学研究科, 教授 (70285360)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松田 健 阪南大学, 経営情報学部, 准教授 (40591178)
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Project Period (FY) |
2019-06-28 – 2022-03-31
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Keywords | インビジブル / 熟練知 / 暗黙知 / 視線分析 / 得点化 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,インビジブルな看護技術の「熟練知」を評価する指標を開発し,具体的な数値として得点化できるシステムを開発することである. 看護職は常に「自分自身の技能熟練度を知りたい」と考えている.この点に着目し,これまで具体的に得点化評価が困難(インビジブル)な看護技術の「熟練度合」を看護者の「心・技・体」と看護技術対象者(患者)の「心」「体」の5つの側面(認知的,技能的,情動的も含まれる)のデータを総合的に分析したうえで「熟練知」として定義,構造化して客観的に評価する. 2020年度は看護技術の中でも特に「採血技術」を対象とし,熟練看護師(以下,熟練者)の採血技術動作に伴う暗黙知を視線に着目して分析し,採血する血管の種類別に得点化を試みた.さらに,すでに開発を進めている模倣型AR学習支援システムに「アノーテーション」として付加することを提案した. 視線分析の対象データは,一人の看護師が行う採血技術時のもので,難易度の異なる血管モデルの「細い」「深い」「蛇行」の中の2種類に対して,5回ずつ計10回,19名の看護師が実施した合計190回分とした.視線分析にはTobii Pro Glasses2を使用した.熟練者の視線行動特徴については,血管選択時の視線移動距離に着目した. その結果,採血しようとする腕に対して「血管選択」する際に,「長い」または「短い」左右への視線移動と「長い」または「短い」上下への視線移動の4つの特徴があった.「穿刺」時の特徴として,視線の停留に着目した.次に,採血しようとする血管について,穿刺点(「血管選択」で定めた部位の注視範囲)に視線の停留が集中していた.また,「細い」「蛇行」の2つの血管では視線行動の特徴と成功率,ラダーレベルには正の相関がみられた.これらの特徴を「アノーテーション」としてAR学習支援システムに付加することが効果的と考える.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウィルス対策のため,看護師や看護学生を対象とした分析結果に対する検証実験ができなかったこと,それに伴い,システム開発の遅れが生じた.
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Strategy for Future Research Activity |
本研究の目的は,インビジブルな看護技術の「熟練知」を評価する指標を開発し,具体的な数値として得点化できるシステムを開発することである. 看護職は常に「自分自身の技能熟練度を知りたい」と考えている.この点に着目し,これまで具体的に得点化評価が困難(インビジブル)な看護技術の「熟練度合」を看護者の「心・技・体」と看護技術対象者(患者)の「心」「体」の5つの側面(認知的,技能的,情動的も含まれる)のデータを総合的に分析したうえで「熟練知」として定義,構造化して客観的に評価することを試みてきた. しかし,これまでの研究で,データ収集と分析を行った結果,脳波,脳血流においては明確な特徴がみられなかったことから,測定項目を絞り,「視線」と穿刺時の「血管を引っ張る圧力」のデータから得点化を行うこととする.さらに,それらを組み合わせた採血技術学習支援システムの開発を行い,学習効果について検証する.
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Causes of Carryover |
実験データの検証に時間がかかり,システム提案まで実施はできたが,開発まで至らなかったため.次年度には学習支援システムを開発する.
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Research Products
(25 results)