2023 Fiscal Year Annual Research Report
ディープラーニングを活用したインビジブルな看護技術の「熟練知」評価指標の開発
Project/Area Number |
19K22774
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Research Institution | Osaka Metropolitan University |
Principal Investigator |
真嶋 由貴恵 大阪公立大学, 大学院情報学研究科, 教授 (70285360)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松田 健 阪南大学, 経営情報学部, 教授 (40591178)
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Project Period (FY) |
2019-06-28 – 2024-03-31
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Keywords | インビジブル / 看護技術 / 熟練知 / 熟練度 / 看護教育 / ディープラーニング |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,インビジブルな看護技術の「熟練知」を評価する指標を開発し,具体的な数値として得点化できるシステムを開発することである. 看護職は常に「自分自身の技能の熟練度を知りたい」と考えている.この点に着目し,これまで具体的に得点化評価が困難(インビジブル)な看護技術の「熟練度合」を看護者の「心・技・体」と看護技術対象者(患者)の「心」「体」の5つの側面(認知的,技能的,情動的も含まれる)のデータを総合的に分析したうえで「熟練知」として定義,構造化して客観的に評価することを試みてきた. しかし,これまでの研究で,データ収集と分析を行った結果,脳波,脳血流においては明確な特徴がみられなかったこと,「視線」と穿刺時の「血管を引っ張る圧力(触覚)」のデータを組み合わせることで,採血技術実施手順の一部がデータから識別できることを確認できることを明らかにした.また,時系列的に視線と圧力のデータを比較することで,看護技術の暗黙知の特徴について詳細に分析できることが明らかになった.それらを踏まえて,熟練者の技術を模倣することにより,「暗黙知」の習得ができないかを確認するための教材として,採血用のVRアプリケーションを開発した.看護学生を対象にした検証実験では,開発したVRアプリケーションによる手順学習の可能性を確認した.逆に看護教員を対象にした検証実験では,機器の操作方法の難しさと実際の注射器との相違点により,採血手技そのものの学習には学習者がワンのデバイスを工夫する必要がある.しかし,技術実習の反転学習として,予習用教材として活用することは可能であり,教科書を用いた学習と腕モデルを用いた演習の間を補完する看護教育教材として有用性も示唆された.今後はディープラーニング以上に発展するAI技術を活用して迅速なデータ解析からの教材提示に向けた研究を進める予定である.
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Remarks |
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Research Products
(13 results)