2020 Fiscal Year Research-status Report
Investigation of classifying conditions of knee osteoarthritis using frequency analysis at the knee joint based on vibroarthrograpy
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19K22783
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Research Institution | Seijoh University |
Principal Investigator |
太田 進 星城大学, リハビリテーション学部, 教授 (50452199)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂井 建宣 埼玉大学, 理工学研究科, 准教授 (10516222)
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Project Period (FY) |
2019-06-28 – 2022-03-31
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Keywords | 変形性膝関節症 / 関節音 / 振動解析 / 加速度計 / 立ち上がり / 早期変形性膝関節症 |
Outline of Annual Research Achievements |
変形性膝関節症の罹患率は,60歳以上の男性で4割,女性で6割と高く女性に多い.女性においてその罹患率は40歳代で1割であるが,50歳では3割と急激に増加する.初期には症状の出現が少ないことも報告されており,40-50歳代の中年期に早期変形性膝関節症の兆候が分かれば,その予防に結び付けられる.しかし,本邦における健康診断や人間ドックには関節などの運動器の検査が含まれることが少ない.本研究は,非侵襲性に早期変形性膝関節症の症状である「膝関節の音」を計測解析し,早期変形性膝関節症の兆候をとらえるものである.本年度の研究に関しては,新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い,症例を対象にした研究が困難であった.関節音計測と併用して行う予定であった関節音の解析システムの開発と関節角度も同期できるシステムの開発を行った.我々の方法は,立ち上がり時の動作のバラツキなどの臨床上の問題点を最小限にするように工夫しており,工学系の研究者が多いこの研究領域において独自の方法となっている.当初,脛骨にセンサ(加速度計)を装着し,もう一つを大腿骨外側に装着することで,角度と関節音の両方を無線で計測システムの開発を試みた.しかしながら,高い周波数計測が必要で時間のラグと無線接続の問題が生じることがあることより,有線として開発し基本的なプロトタイプが完成した.解析に関しては,変形性膝関節症と正常膝の分類を機械学習ができるようにプログラムの構築を行っている. 今後は関節音の膝関節への治療効果判定に関しても検討していく.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウイルス感染症拡大に伴い被験者を対象として研究が実施できなかった.そのため,現在までの計測の問題点を洗い出し,関節音計測方法と膝関節角度を無線で同期した一連のシステム開発を繰り返し実施した.臨床では無線が良いが,周波数のサンプルサイズが大きいこと,時に接続問題が生じることからも実際に症例を対象とする場合は,問題と考え有線も含めて本年度はシステム開発を行った.結果として,計測システムはプロトタイプが完成した.
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Strategy for Future Research Activity |
完成したプロトタイプの計測システムにて,計測を開始する予定である.しかしながら,新型コロナウイルス感染症の状況に依存する.予定としては,早期変形性膝関節症の特徴を検討,関節内注射前後における関節音の変化,膝関節周辺ストレッチ前後の関節音の変化を検討する.変形性膝関節症と正常膝の分類を機械学習で行うにあたり,新しい計測方法では多くの被験者の計測が困難なため既存のデータも用いて実施する.
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症拡大に伴い実際の被験者計測が実施できなかったため.
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