2022 Fiscal Year Annual Research Report
Investigation of classifying conditions of knee osteoarthritis using frequency analysis at the knee joint based on vibroarthrograpy
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19K22783
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Research Institution | Seijoh University |
Principal Investigator |
太田 進 星城大学, リハビリテーション学部, 教授 (50452199)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂井 建宣 埼玉大学, 理工学研究科, 教授 (10516222) [Withdrawn]
長谷 和徳 東京都立大学, システムデザイン研究科, 教授 (10357775)
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Project Period (FY) |
2019-06-28 – 2023-03-31
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Keywords | 変形性膝関節症 / 関節音 / 振動解析 / スクワット / 加速度計 / 高速フーリエ変換 / トータルパワー |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,変形膝関節症初期に膝で音がするという現象を客観的に検討するものである.1)計測システムのプロトタイプ完成から臨床応用可能なシステムに修正(改正方法の見直し,動作方法の見直しを含む),2)AIを用いた信号処理法(アリの行動や植物根系アルゴリズムなどの群知能と呼ばれる手法等)の検討である.研究実施に伴い,新たに波及した研究として加振器を用い,膝関節を振動が通過する時の周波数特性や減衰から膝関節の状態を予測する基礎研究も加えることを計画した. 臨床で使用できるように簡便な関節音計測システムを開発した.無線による計測システムを検討したが,サンプル周波数も4メガと大きく,最終的には臨床で接続の問題が少ない有線とした.計測データを即時的にFFTグラフ化するソフトを開発し,臨床応用に移行した.コロナウイルス感染症禍のため,人を対象にした研究が困難であり,健常者ではなく高齢者の膝OAを対象に検証を始めたのは,2022年からが主となった.当初計画通り,関節音の動作を再現性,負荷の変化,振動量(トータルパワー)が少ない試行(より音を出さずに関節を動かせるかの指標)を用いて,実施した.その結果,スクワットと階段と負荷を変化させ,トータルパワーの少ない2回の変化量で比較した所,健常膝と膝OAの差が明確となった.本年度はこの確認までとなった.今後,症例数を集めていく. 振動の信号処理解析に関しては一定のアルゴリズムまで開発した.また,膝関節部に小型加振器を装着し,加振させ関節間の振動伝達特性より,関節軟組織変性の検出の可能性を検討した.実際のヒトの下肢を対象とし,加振器,加速度センサの適切な装着位置と計測姿勢について検討した.一方,ブタ屍体膝を用いて,膝軟組織を外科的,侵襲的に加工し,その影響を振動伝達特性によって検出できるかについて検討を進めている.
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