2020 Fiscal Year Annual Research Report
Reactive oxygen species; physiological role in the brain
Project/Area Number |
19K22834
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Geriatric Hospital and Institute of Gerontology |
Principal Investigator |
遠藤 昌吾 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究部長 (60192514)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柿澤 昌 京都大学, 薬学研究科, 准教授 (40291059)
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Project Period (FY) |
2019-06-28 – 2021-03-31
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Keywords | 小脳 / 8-nitro-cGMP / 活性酸素種 / 記憶 / 神経可塑性 |
Outline of Annual Research Achievements |
脳における活性酸素種(reactive oxygen species; ROS)の生理機能解明を目的に、ROS/8-ニトロ-cGMPシグナルが小脳運動学習及び小脳神経可塑性に関与することを明らかにし、悪玉と考えられているROSについて、運動学習を制御する善玉であるということへのパラダイムシフトを目ざして研究を行った。 1)ROS/8-nitro-cGMPシグナル系による可塑性の制御機構の解明を進めた。小脳急性スライス標本上で8-nitro-cGMPをプルキンエ細胞に投与すると長期増強(long-term potentiation; LTP)惹起が阻害された。さらに8-nitro-cGMPはこのLTPの誘導に必要であるとされる一酸化窒素依存的カルシウム放出(NO-induced Ca2+ release; NICR)も阻害した。ROS/8-nitro-cGMPシグナル系はシナプスの長期抑圧(long-term depression; LTD)の誘導に必要であり、さらに、NICRの阻害を介して同じシナプスにおけるLTPを阻害することで、シナプス可塑性の方向性を決定付けることが示した(論文投稿準備中)。 2)小脳選択的に発現が見られるホスホチロシンアダプター、ShcBの遺伝子欠損マウスの解析を進め、ShcBが小胞体型Ca2+ポンプ(SERCA)の活性制御を介してプルキンエ細胞内のCa2+ストアの含有量維持、ひいては小脳機能の発現に必要であることを明らかにした。 3)8-nitro-cGMP及びS-グアニル化タンパク質が小脳プルキンエ細胞に高濃度で局在すること見出した。 4)ROSのスカベンジャーであるビタミンC/Eを過剰投与したマウスで、小脳依存性記憶が減弱することを見出した。
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[Journal Article] Apelin2021
Author(s)
Kakizawa S
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Journal Title
Handbook of Hormones (2nd Ed.)" (eds Ando H, Ukena K, Nagata S). Elsevier (Tokyo)
Volume: 2
Pages: in press
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