2020 Fiscal Year Annual Research Report
Understanding of gene ontology of activated sludge
Project/Area Number |
19K22925
|
Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
本多 了 金沢大学, 地球社会基盤学系, 准教授 (40422456)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松浦 哲久 金沢大学, 地球社会基盤学系, 助教 (90771585)
原 宏江 金沢大学, 地球社会基盤学系, 助教 (70823524)
|
Project Period (FY) |
2019-06-28 – 2021-03-31
|
Keywords | 遺伝子発現解析 / 難分解性物質 / 活性汚泥 / 微生物群集解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
下水処理場から採取した活性汚泥に,ペルフルオロオクタンスルホン酸(PFOS)およびペルフルオロオクタン酸(PFOA)それぞれを混入した培地をセミバッチ方式で投入し,汚泥の馴致試験を行った。馴致した汚泥にPFOSとPFOAのみを炭素源とする培地にそれぞれを投入して1週間培養し,バッチ試験によるPFOSとPFOAの分解試験を行った。その結果,PFOAで馴致した汚泥とPFOSで馴致した汚泥のいずれの場合もPFOAに対して分解性を示した。一方,PFOSに対しては,どちらの馴致汚泥においても分解性が見られなかった。また,PFOAに対しては,馴致を行っていない汚泥でも一定の分解性が見られた。対照試験としてオートクレーブを行った汚泥ではPFOAの減少はみられなかったことから,馴致していない元の汚泥にPFOA分解能をもつ微生物が存在することが示唆された。しかし,PFOSに対しては馴致汚泥と同様にほとんど分解はみられなかった。 PFOAで馴致した汚泥に対して,PFOAとPFOSのみを炭素源とする培地によって継代培養をおこない,PFOA/PFOS分解細菌の集積を行った。その結果,2 mg/LのPFOAを添加した継代培養株の方が20μg/LのPFOAを添加した継代培養株と比べて増殖が早く,PFOAのみを炭素源とできる細菌が集積されていることが示唆された。この後,PFOA分解細菌集積汚泥と通常の活性汚泥とでPFOA分解能の比較とRNA-seqによる遺伝子発現解析を行う予定であったが,新型コロナウイルス感染症流行の影響により,上半期は培養試験がほとんどできなかったことが影響し,年度内に完了することができなかった。今後引き続き試験を継続して行う。
|