2020 Fiscal Year Annual Research Report
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19K22956
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
生嶋 健司 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (20334302)
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Project Period (FY) |
2019-06-28 – 2021-03-31
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Keywords | 超音波 / 音響誘起電磁法 / コラーゲン / 線維化 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、超音波を利用する新手法――音響誘起電磁(ASEM)法――を用いて、非侵襲に臓器の線維化を定量可視化する基盤技術を提供することである。安全で繰り返し検査を行うことができる線維化の診断技術の確立は、循環器系、泌尿器系、消化器系、呼吸器系等の治療判断に大きく貢献することが期待される。 2019年度では、心筋梗塞モデルに続いて、腎不全モデルの実験を行った。その結果、腎臓の表面状態により信号強度が変化することを見出した。特に、サンプル表面と平面アンテナとの平行度により、信号強度が変化することがわかった。2020年度には、サンプル表面と平面アンテナの平行度を統一して、健康な腎臓と腎不全モデルを比較した。その結果、腎不全モデルでは、ASEM信号強度が増大され、線維化を評価可能であることがわかった。ただし、このサンプルの病理評価において、腎臓の皮膜が有るサンプルと無いサンプルが混在していることが判明した。そこで、皮膜の影響を確かめるため、健康な腎臓に対して、皮膜有り・無しのサンプルに対して詳細な比較実験を行った。その結果、皮膜有りのサンプルでは信号強度が2倍程度大きくなることが判明した。病理評価により、皮膜も主成分がコラーゲン線維であり、皮膜からの信号が無視できないことがわかった。皮膜の影響を加味しても、腎臓の線維化によりASEM信号強度が増大することは示唆されるが、今後、分析において注意すべき点が明らかになった。心臓のように主に心筋で構成されている臓器に対しては、コラーゲン線維化が顕著に可視化できるが、腎臓のように皮膜があり、尿管・毛細血管を含む複雑な構造を有する臓器では、バックグランドの信号が存在するため、それらを差し引いて評価することが必要であることがわかった。
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Research Products
(11 results)