2019 Fiscal Year Research-status Report
大規模児童作文コーパスにおける埋め込み節の発達の計量的分析
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19K23068
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
今田 水穂 筑波大学, 人文社会系, 助教 (10579056)
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Project Period (FY) |
2019-08-30 – 2021-03-31
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Keywords | コーパス / 作文 / 埋め込み節 |
Outline of Annual Research Achievements |
2019年度は、研究に使用する資源の整備を進めた。データとして使用する「児童・生徒作文コーパス」は形態論情報が人手で修正されている部分とそうでない部分があり、前者のみで「形態論データ」のパッケージを作成してあったが、これに後者のデータも統合して「形態論データ」をver.1.4に更新した。後者については、業者に依頼して修正作業を進めているが、今年度の予算で全て完了しない見込みであったため、依頼するデータを2つに分けて早く完了しそうな方を優先して行った。これは2019年度中に納品される予定であり、実際に作業はほとんど終わっているが、作文の原本保管者に問い合わせて確認しなければならない箇所があるということで、まだ納品されていない。2つに分けたもう一方のデータと合わせて、2020年度の早い時期には全てのデータを納品できると報告を受けている。この作業が完成次第、パッケージをver.1.5に更新する。これと並行して、2019年度の後半から節境界や項構造のラベル付与を行う予定だったが、まだ行っていない。計画の予算と実際に交付される予算には差があるため、データ作成費を抑える工夫をする他なく、作業を可能な限り自動化するためにプログラムを書くなど対策を講じていたためである。形態論データの納品までにプログラムの試運転とその後の必要な作業の再設計を行い、2020年度後半には予定通り研究成果の公表ができるように研究を進めたい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
業者に依頼して形態論データの修正作業を進めていたが、原本を確認する必要がある箇所があり、原本を保管する研究者に問い合わせを行っているが、対応が遅れているとのことで、昨年度納品予定だったデータの納品が遅れている。また、交付された予算に合わせて計画の変更を行ったため、形態論データと並行して進める予定だった他の言語情報の付与も当初予定より遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
もとよりデータの整備が遅れているのに加えて、3月以降新型感染症流行の影響で研究を進めにくい状況が続いている。形態論データは2020年度の早い時期に納品できると報告を受けているが、納品時期の如何によらず、第2四半期には手持ちのデータで分析を進め、第3四半期以降、研究成果を公開できるように努める。スケジュール的にはやや厳しい状況と考える。人、金、時間などのリソースのうち、人や金は変更のしようがないので、止むを得ない場合は研究期間の延長を申請し、なるべく研究成果が縮小しないように努めたい。
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Causes of Carryover |
2019年度に整備する予定だったデータの全体を完了するために2019年度の予算だけでは若干足りなかったため、データを2つに分けて一方を今年度予算で、他方を今年度からの繰越に次年度予算を加えて納品してもらう計画で業者に発注した。この時点で、ある程度の額の繰越が発生することは予想していたが、結局、今年度納品予定のデータも納品が遅れたため、今年度予算の大半を次年度に繰り越すことになった。
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