2021 Fiscal Year Research-status Report
A study of phonological mechanism of truncation: An experimental and contrastive approach
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19K23069
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
文 昶允 筑波大学, 人文社会系, 助教 (60845030)
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Project Period (FY) |
2019-08-30 – 2023-03-31
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Keywords | 短縮語 / 韓国語 / 中国語 / 日本語 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、日本語・韓国語・中国語を取り上げ、短縮語形成にみる音韻的特徴の多様性と普遍性について考察する。独自で収集したデータベースを分析した結果、日本語・韓国語・中国語のいずれにおいても、元の語の前半を残す方法が共通して典型的であることが分かった。一方、日本語は韓国語・中国語に比べて変則的な短縮語形が多いことが明らかになった。また、韓国語と中国語は日本語に比べて短縮語形がパターンする傾向が強いこと、日本語では働く音韻的要因(OCP)が両言語ではあまり影響しないことが明らかになった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究は、日本語を対象としたこれまでの研究成果に基づいて、他言語との対照・比較を試みるものである。研究計画を立てた当時は、日本語と韓国語のみの比較する予定であったが、短縮語形成の「言語普遍性」を明らかにするために、中国語まで観察範囲を広げることとなった。中国語のデータ収集に予想以上の時間がかかってしまったため、本研究の進捗状況はやや遅れていると言える。
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Strategy for Future Research Activity |
韓国語および中国語に関する短縮語データベースは構築できている。データベースの分析結果をもとに、語形成実験を行う予定である。韓国語および中国語母語話者をオンラインで有効に収集できる方法を工夫する。
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Causes of Carryover |
現在はデータベース分析のみ実施しているが、今後はこのデータベース分析の結果を基に語形成実験を行う予定である。また、新型コロナウイルス感染拡大の影響で調査のための旅費が使用できなかった。令和4年度は状況をみて旅費として使用する予定である。
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Remarks |
データベースは現在未公開状態であるが、本研究の成果が論文として発表される場合はデータベースも公表する予定である。
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