2020 Fiscal Year Research-status Report
ホッブズとロックの宗教論―17世紀半ばイングランドの脈絡から
Project/Area Number |
19K23177
|
Research Institution | Daito Bunka University |
Principal Investigator |
岡田 拓也 大東文化大学, 法学部, 講師 (20846646)
|
Project Period (FY) |
2019-08-30 – 2022-03-31
|
Keywords | ホッブズ |
Outline of Annual Research Achievements |
2020年度は新型コロナウィルスへの対応に追われ、想定したほど研究に時間を割くことは出来ず、元来予定していたイギリスでの資料調査も叶わなくなった。しかしその状況下でも、ある程度研究を進め、いくつかの成果を出すことが出来た。 既に研究成果として公表されているものを挙げれば、第一に、2020年に出版された重要なロックの研究書について書評を行った(2021年4月に公表される)。第二に、ホッブズなどの項目について政治思想史の教科書(共著)に寄稿を行った(2021年4月に出版される)。第三に、論文の要約の査読が通り、2021年度にオンライン開催される大規模な政治学の国際学会で発表を行うことになった(現在発表のための原稿を準備中である)。第四に、日本イギリス哲学会に自己推薦を行った拙稿が評価され、奨励賞を頂くことが出来た(2021年3月に受賞する)。 まだ発表には至らないが、研究を大きく進めることが出来たものもある。昨年から執筆や修正を続けてきたホッブズに関する英語論文の原稿2つである。現在のところ一つは査読中であり、もう一つは近く投稿する。これらの原稿は既に一度査読者のコメントを頂いたことがあるもので、2020年度の1年間で査読者のコメントに応答するために原稿の大幅な改訂を行ってきた。これらの原稿の公表に成功すれば、ホッブズに関する英語論文の実績が4つになり、海外でもホッブズ研究者として十分に認められるようになるだろう。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウィルスへの対応のため、授業の準備や学務に予想以上に時間が必要となり、その分研究に避ける時間が減少した。 また、同様の理由から、当初予定していたイギリスでの資料収集などを諦めざるを得なくなった。
|
Strategy for Future Research Activity |
現在投稿中の論文あるいは投稿間近の論文を公表にまでこぎ着けるのが一番の課題である。 またこれに伴って、ホッブズ研究からロック研究へも本格的にシフトしていきたい。 そのために、1650年代の寛容を巡る議論についてもう少し調査を進めたい。リチャード・バクスターやジョン・オーウェンといったピューリタンの議論に新たに目を向けていく予定である。
|
Causes of Carryover |
新型コロナウィルスのため元来予定していたイギリスでの資料調査が叶わなくなったため。2021年度には国際学会の参加費や図書、英語論文の校正依頼等のために使用する予定である。感染症の状況によってはイギリスでの資料調査も行いたい。
|
Research Products
(3 results)