2021 Fiscal Year Research-status Report
現代タンザニア政治における社会主義:「政治的安定」を用いた分析
Project/Area Number |
19K23185
|
Research Institution | Institute of Developing Economies, Japan External Trade Organization |
Principal Investigator |
粒良 麻知子 独立行政法人日本貿易振興機構アジア経済研究所, 地域研究センターアフリカ研究グループ, 研究員 (00789878)
|
Project Period (FY) |
2019-08-30 – 2023-03-31
|
Keywords | タンザニア政治 / 社会主義 / 政治的安定 |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度に続き、タンザニアのジュリウス・ニェレレ初代大統領が1960~70年代に提唱したウジャマー(ujamaa、家族的連帯)社会主義が、現在のタンザニア政治においてどのような意義を持っているかを探るための先行研究レビューを行った。具体的には、本研究で用いる「政治的安定」の分析枠組みの起源と発展を調べ、「政治的安定」がこれまでアフリカ研究にどのように適用されてきたのかを分析した。この成果を、"Political Settlements Research on Sub-Saharan Africa: A Conceptual Framework and Causal Mechanism" (IDE Discussion Paper No. 845)と題する論文にまとめて発表した。 当該年度は現地調査を行う予定であったが、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大により、現地調査を行うことはできなかった。 今後は、ニェレレやウジャマー社会主義の意義に関してこれまでに得た知見をもとに、「政治的安定」の枠組みを用いて主要政治勢力と生産部門の企業家の関係性の変遷を分析する。その上で、タンザニア政治経済においてどのように利益が分配され、「政治的安定」が維持されてきたかを論じる。タンザニアでの現地調査が実施できるようになったら、現地に赴き、関連資料の収集と本研究テーマの専門家へのインタビューを行う。現地調査が実施できない場合、現地の調査補助員を雇用し、関連資料を収集してもらうとともに、現地の専門家へのオンライン・インタビューを実施する。その後、本研究の成果を論文にまとめ、国内外の学会等で報告してフィードバックを得た後、学術誌に論文を投稿する。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
COVID-19の拡大により、当該年度に予定していた現地調査を行うことができなかったため。
|
Strategy for Future Research Activity |
現地調査が実施できるようになったら、現地で関連資料の収集と専門家へのインタビューを行う。現地調査が実施できない場合には、現地の調査補助員を雇用 し、関連資料を収集してもらうとともに、現地の専門家へのオンライン・インタビューを実施する。
|
Causes of Carryover |
COVID-19の拡大により、現地調査を行うことができなかったため。現地調査が実施できるようになったら、タンザニアで関連資料の収集と本研究テーマの専門家へのインタビューを行う。現地調査が実施できない場合には、現地の調査補助員を雇用し、関連資料を収集してもらう。
|
Research Products
(1 results)