2019 Fiscal Year Annual Research Report
新製品普及モデルとリープフロッグ現象におけるソーシャルメディアの影響
Project/Area Number |
19K23187
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
李 銀星 東北大学, 経済学研究科, 特任助教 (00845084)
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Project Period (FY) |
2019-08-30 – 2020-03-31
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Keywords | ベイズモデルイング / ソーシャルメディア / Bassモデル |
Outline of Annual Research Achievements |
一年を通じて、ソーシャルメディアの製品普及における役割について研究した。主な成果としては、1.普及モデルであるBassモデルに潜在構造を入れることにより、商品が発売前に、ソーシャルメディアの情報のみを頼りに予測が可能なモデルを構築した。 2.機械学習モデルであるダイナミックトピックモデルと計量モデルであるBassモデルの融合により、ソーシャルメディアは新製品普及を予測の精度を上げることができるのみならず、その役割も発売前後に異なる。特に、多くの先行研究では、文書の潜在話題性を抽出できるトピックモデルを用いる時に、トピックの効果を一概に解釈することが多いが、本研究では、発売前後のソーシャルメディアの効果は逆になることもあり得ることを実証分析で示した。 3.ソーシャルメディア効果のシミュレーション実験により、ソーシャルメディア効果におけるリープフロッグ現象が加速することがあることを示した。特に、シミュレーションでは、競争企業も取り込み、ソーシャルメディア効果が如何に両側に影響を与えているのかを分析し、ソーシャルメディア上での悪い口コミなどは、消費者が競争会社に移す現象を加速化させることが明らかにした。 これらの結論を用いて、ソーシャルメディアを予測精度のみに注目し利用するのみならず、その具体的な役割を解釈することにより、より正確に顧客のニーズをつかみ、それに応じたマーケティング戦略を立てることができる。
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