2019 Fiscal Year Research-status Report
Hospital location problem with the net Borda voting system
Project/Area Number |
19K23205
|
Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
栗原 崇 早稲田大学, 政治経済学術院, 助教 (40844543)
|
Project Period (FY) |
2019-08-30 – 2021-03-31
|
Keywords | 選好アップデートシステム / 公共施設配置問題 / 投票システム / 公理化 / 複雑性 / Python / log-link-log model |
Outline of Annual Research Achievements |
・ワーキングペーパーを一本執筆:論文執筆にあたり、理論研究としての公理化や計算量に関する特徴づけ、自作のプログラムによるシミュレーション分析、シミュレーション結果をデータとして用いた回帰分析を行った。 ・以下の学会に採択された。 1)Kurihara, Takashi (First), Suga, Koichi. Decision-making on public facility location by using social choice rules with a deliberative suggestion. World Congress of the International Economic Association 2020, Bali, July 2020. 2)Kurihara, Takashi (First), Suga, Koichi. Decision-making on public facility location by using social choice rules with a deliberative suggestion. Panel session on Participatory and Deliberative Democracy, Political Studies Association 2020, Edinburgh, April 2020.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
【理論研究について】:投票システムとの融合によって新しく提案した施設配置決定システムの公理化も終了し、途中プロセスにおける選好アップデートシステムの効率的なアルゴリズムを示すとともに、計算を線形時間で行うことが可能であることを示した。 【シミュレーション分析・回帰分析について】:当初は、ArcGISのみでシミュレーション分析を行う計画であったが、ソフトウェア入手が2月末であったため、それまでに理論的なシミュレーション分析を行い、重要な結果を得ることができた。具体的には、Python3によって記述した自作プログラムにより、提案した社会的選択システムが他のシステムとどのように異なるのか実験的に検証し、さらに回帰分析まで行った。その結果、非常に分かりやすく有意な結果を得ることができた。 【実証研究について】:ソフトウェアを入手したばかりであるとともに、データの入手に若干の遅れがあると言える。 以上から、全体的な進捗としては、「おおむね順調に進展している」と考えている。
|
Strategy for Future Research Activity |
【実証研究について】:現在までの進捗状況のところでも触れたが、今年度はArcGIS特有の機能などを理解するとともに、今回提案した施設配置決定システムと関連付けられる実証研究を行っていく予定である。具体的には、医療施設に関する病院ごとの個票データを入手後、地理データとしてArcGISに取り込み、人口分布や居住分布などに関するデータと組合せ、分析に必要な環境を整える予定である。
【研究成果について】:すでにワーキングペーパーを早稲田大学現代政治経済研究所のワーキングペーパーシリーズにて公開しているが、この論文を国際学術雑誌に掲載することを目指す。また、実証研究に関するワーキングペーパーを最低一本は仕上げる予定である。それと並行し、オンラインで開催される学会に申請することを予定している。
|
Causes of Carryover |
当初の計画では、ArcGISのデスクトップ版と拡張機能Network Analysisを計120万円で購入予定だったが、ArcGISを販売するesri社の販売員と相談したところ、とりあえず3年契約という形でアカデミックパックを利用すると、すべての拡張機能を使用することができると案内された。したがって、総額27万円+税金という出費となった。
一方で、日本国内における交通情報のデータを入手する場合、最高で150万円かかることも判明した。したがって、研究対象となる一部の地域に関するデータを入手するか否か検討したい。また、国際学術雑誌の投稿に向けて、英文校正費用に充てたいと考えている。
|