2019 Fiscal Year Research-status Report
空間経済学による地域における大学の役割に関する研究
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19K23225
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Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
福村 晃一 香川大学, 経済学部, 講師 (20846349)
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Project Period (FY) |
2019-08-30 – 2021-03-31
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Keywords | 空間経済学 / 都市経済学 / 地域経済学 / 人的資本 / 大学 / 人口動態 / スキル偏向的技術進歩 / 最低賃金 |
Outline of Annual Research Achievements |
まず、1の地域内における大学の役割に関する研究について、日本とアメリカの都市圏データと大学の立地データをもとに、基礎的な統計処理を行った。そして現在はそのデータを基に、解析の基礎となるモデルを構築する作業を行っている。 次に、2の地域間における大学の役割に関する研究について、基礎的なモデル構築と、その解析を行った。そして現在は、構築したモデルと現実の経済現象とが整合的であるように、モデルの調整を行っている。 そして現在行っている研究(Skill-biased Technical Change, Demographics, and Market Size)について、1回の国内学会報告(応用地域学会佐賀大会)、1回の国際学会報告(Singapore Management Universityでの2019 SMU Conference on Urban and Regional Economics)、1回のセミナー報告(香川大学経済学部セミナー、経済学ワークショップ・地域科学セミナー共催)を行った。そして、それらの報告の際得られたコメントを基に改訂作業を行い、ディスカッションペーパーとしてまとめた。現在、定評のある英文査読付き雑誌に投稿中である。 最後に、現在共同で行っている研究(Minimum Wage Competition)について、 投稿の後改訂要求を受けていた、英文査読付き雑誌であるInternational Tax and Public Finance誌から採択通知が届き、現在出版作業中である。 また、本年度中に英文査読付き雑誌であるJapanese Economic Review誌から採択された共同研究(Demographics, Immigration, and Market Size)について出版作業を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
昨年度に投稿していた論文2本について、英文査読付き雑誌から採択通知を受け、出版作業を行ったり、開始することができた。また、国内学会、国際学会、セミナーなどを行い、そこで得た様々なコメントを基に改訂作業を行うことができ、無事にディスカッションペーパーとしてまとめることができた。また、進行中の研究についても、論文やディスカッションペーパーとしてまとめるまでには至らないが、一定度の進捗を達成することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
現在投稿中の研究については、改訂要求が来ることが予想されるので、査読者や編集者からのコメントを基に改訂作業を行う。 現在進行形の研究については、論文の形にまとめ、学会報告を行うことを目標とする。その際、新型コロナウイルスの影響により、学会等が予定通りに開催されないことが想定される。その場合は、学会発表のプロセスを省略して、ディスカッションペーパーとしてまとめることを目標とする。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルスの蔓延により、年度末に予定していた国内出張を取りやめたことと、研究計画の進展に伴い物品の購入を一部翌年度に持ち越したためである。 また、投稿先である英文査読付き雑誌について、投稿料の低額な雑誌に投稿することにしたこと、英文校正の費用について、想定より低額の支出となったことも要因と考えられる。 国際学会での報告や国内学会での報告、そして物品購入や英文校正などに使用する予定ではある。しかし、新型コロナウイルスの蔓延の状況によっては、学会等が中止されることが予想されるので、使用計画に変更が生じる場合もある。
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