2019 Fiscal Year Research-status Report
Mixtures of Lon-term Care Provision: An Application of Task Specific Model
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19K23251
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Research Institution | Higashi Nippon International University |
Principal Investigator |
西野 勇人 東日本国際大学, 健康福祉学部, 講師 (70845768)
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Project Period (FY) |
2019-08-30 – 2021-03-31
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Keywords | 社会保障 / 高齢者介護 / 家族介護 / 国際比較 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、介護保険などの公的介護サービスのあり方が家族介護の負担とどのように関連しているかを明らかにするためのものである。その中で、身体介護や家事支援といったタスクの種類によって、公的介護と家族介護の関係が異なるという仮説に着目し、次の分析を行っている。(1)日本のパネルデータにより、介護保険サービスの利用状況と家族介護の負担をモデル化する、(2)ヨーロッパの国際比較データを用い、家族介護のあり方が国の環境によってどのように異なるかを比較する。 2019年度は主に、上記(1)で挙げた日本のデータ分析を行った。分析には「全国高齢者パネル調査(JAHEAD)」のデータを用いた。分析においては調査の回答者のうち、生活上の支援を必要とする高齢者を対象に、必要とされる介護ニーズの種類を「身体介護を必要とするグループ」と「身体介護は不要だが日常生活で手助けを必要とする」グループに分け、家族からの支援と公的サービス利用のあり方を比較した。調査データから親子のダイアドデータを作成し、階層モデルによる分析を行った。分析の結果、身体介護を必要とするようなケースにおいては、公的介護サービスと家族からの支援のあいだには両者に補完的な関係がみられた一方で、身体介護のニーズはない軽い手助けを必要とするケースにおいては、両者のあいだに明確な関連がみられなかった。分析結果は論文として執筆し、現在査読中である。 現在は、ヨーロッパのデータを用いた国際比較の分析の分析準備を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
日本のデータ分析と海外のデータ分析を行う計画だったが、前者の分析については論文を執筆し、現在査読中である。今後は、海外のデータを用いて国際比較の分析を今後行っていくが、データの取得、前処理を進めている。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の計画通り、ヨーロッパの国際比較調査である“Survey of Health, Ageing and Retirement in Europe” (SHARE)のデータを分析し、論文執筆を進めていく。
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