2021 Fiscal Year Annual Research Report
〈平和都市〉未完のプロジェクト:近現代広島の「都市」化と「復興」を検討主題として
Project/Area Number |
19K23262
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Research Institution | Hiroshima Bunkyo University |
Principal Investigator |
仙波 希望 広島文教大学, 人間科学部, 准教授 (50847697)
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Project Period (FY) |
2019-08-30 – 2022-03-31
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Keywords | 平和都市 / 広島 / 都市研究 / ポストコロニアル都市理論 / 平和 / メディア / 復興 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は近現代・広島における〈平和都市〉概念の生成およびその起源・展開を主眼に、理論と事例検討の両面からその都市的動態を明るみに出す研究を遂行してきた。最終年度となる本年度は、こうした研究成果のアウトプットを最大の目標に、以下2つの方向性から研究を進展させることができた。
【1】本研究における理論的検討の成果として、編者をつとめた『惑星都市理論』を2021年4月に以文社から上梓した(論考「ポストコロニアル都市理論は可能か」および「あとがきにかえて:それでも惑星都市を彷徨するために」を担当)。同年5月には代官山蔦屋書店でブックフェアおよび刊行イベントを実施し、研究成果を広く一般層にも届けることができた。『図書新聞』や『読書人』といった代表的書評紙にも書評が掲載され、概ね好評を得ている状況といえる。この成果により、2022年1月には南山大学社会倫理研究所より(南山大学社会倫理研究所2021年度第2回懇話会)、また2月には横浜国立大学Next Urban Labから(都市空間研究会オンライン公開座談会「惑星都市理論を問う」)招聘を受け、それぞれ研究報告およびディスカッションを実施することも可能となった。 【2】本研究プロジェクトのフィールドである広島を主題とした成果は、2022年3月に「「大広島」と近代都市の夢想 : 「復興」メディアイベントの起源を遡行する」を『広島文教グローバル』6号に掲載した。この成果も一部となる単著の執筆作業をすすめ、初案を脱稿している状況となった。これより修正作業を経て以文社から年内を目処に刊行予定である。
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