2022 Fiscal Year Research-status Report
Study on Institutional Research Certificate Programs in America
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19K23291
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
楊 天立 九州大学, インスティテューショナル・リサーチ室, 助教 (30843453)
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Project Period (FY) |
2019-08-30 – 2024-03-31
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Keywords | インスティテューショナル・リサーチ / IR人材育成 / BIツール |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究はIRのプロフェッショナル養成問題について、IR先進国である米国の現状を調査し、その実態と特性を明らかにすることによって、日本におけるIRプロフェッショナル養成課程の構築に役立つ基本的な知見を得ることを目的としている。本研究では、こうした目的から、米国のIRプロフェッショナル養成課程のカリキュラム、教育方法、修了認定等の複数の側面を調査し、各大学の特性と共通要素を明確にした上で、IRプロフェッショナル養成課程の米国モデルを可視化し、日本における深刻なIR人材不足の問題解決に一定の参考と示唆が得られることを期待する。 具体的なスケジュールは1年目に各種調査を実施し、2年目に調査結果の分析および研究結果の公開等を行う予定であったが、コロナの影響で進捗が遅れ、研究期間の延長を申請した。 昨年度まで主に現地調査を実施するための事前準備を行い、調査対象大学の関連情報を収集し、英文を和訳したうえで共通の調査質問票を作成した。調査に関して、コロナの影響で現地調査ができない状況にあり、代わりに担当者計9人にオンラインインタビューを実施した。その他、米国IRプロフェッショナル養成課程に在籍している学生(社会人学生を含む)計6人にオンラインインタビューを実施し、計13大学のIRプロフェッショナル養成課程のカリキュラムを分析し、共通点と相違点をまとめた。さらに、IRプロフェッショナル養成課程の中、近年流行しているBIツール関連のIR能力育成にも着目し、実際の事例を取り上げ、ケーススタディを行った。 今年度はペンシルベニア州立大学、インディアナ大学とアリゾナ州立大学の担当者を対象にオンラインインタビューを実施した上、インディアナ大学の担当者に協力してもらい、関連研究資料のアップデートができた。また、コロナ禍における養成実態に関するケーススタディの一部結果を国内の学会で発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2020年度に予定していたアメリカ現地調査は新型コロナウイルスの影響で実施できず、2021年にアメリカへの入国制限は緩和したものの、当初調査に協力してくれる予定の現地担当者の数人が変わり、新しい担当者に改めて協力依頼をするのに時間がかかり、さらに現地調査よりオンラインインタビューのほうが良いと回答する大学が多く、2022年度ではオンラインインタビューをメインに調査を実施した。さらに、カリキュラム等自体もコロナ前と大きく変わった大学が多く、ここまでの情報・資料のアップデートに予想外の時間をかけた。
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Strategy for Future Research Activity |
昨年度から継続中のオンライン調査を引き続き実施し、全体が終わった後に内容の整理と分析等を行う。また、コロナ前に比べ、カリキュラム等が大きく変化した大学も複数あるため、これらの大学に対し、資料のアップデートも実施し、必要に応じて追加調査を行う予定。分析結果や入手した資料等を基に、アメリカにおけるIR人材プロフェッショナル養成課程の実態を明らかにし、モデルを可視化するうえ、コロナ前と後の比較も行う。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルスの影響で進捗が遅れて、海外における現地調査をオンライン実施となり、経費を計画通りに使わなかったため、次年度使用額が生じた。使用計画としては、調査実施に当たる旅費、人件費および分析用機械、参考書籍等の購入に当たる物品費が必要となる。
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