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2022 Fiscal Year Annual Research Report

台湾における住民主導の地域づくり実践を通じた市民社会形成に関する研究

Research Project

Project/Area Number 19K23297
Research InstitutionAkita University

Principal Investigator

山口 香苗  秋田大学, 教育文化学部, 講師 (80843896)

Project Period (FY) 2019-08-30 – 2023-03-31
Keywords住民主導 / 学習 / 地域づくり / 福祉
Outline of Annual Research Achievements

本研究は、台湾の生涯学習施設である社区大学、住民自治組織である社区発展協会に着目し、住民の学びを通じた地域づくりの実態を明らかにし、台湾社会が目指す市民社会のあり方を考察することを目指すものである。研究開始から半年後に新型コロナウイルス感染症の拡大が始まり、数年にわたり海外渡航ができなくなったことから、実地調査による研究を中止し、社区発展協会とは一体何なのかを文献を中心に明らかにする研究へと切り替えることとなった。
今年度は、社区発展協会が福祉拠点としての役割を近年担うようになっていることから、台湾の生涯学習政策の中に大きく位置づいている高齢者教育の実態を明らかにする中で、社区発展協会の役割についても明らかにした。政府が進める高齢者教育は、楽齢学習センターや楽齢大学といった高齢者の学びの場を設置していく手法がとられており、社区発展協会はそれらのさらに小規模な拠点として地域に開放されている例が見られた。
本研究の全体として、社区発展協会は住民自治組織として民主化後にその設置が多くみられるようになったが、住民有志で活動を行うところもあれば、行政の末端機関である里の長が社区発展協会の運営を担う例もあり、その性質は一概にとらえられないことが明らかとなった。また、活動内容も多岐に渡り、住民による環境保護活動や文化活動を行うものから、行政施策によって社区発展協会を地域の福祉拠点として活用する例も見られ、社区総体協会は、住民の自治組織というよりは、地域課題解決のための拠点、そのための住民の拠り所という意味合いが強まっていることが明らかとなった。
これらの研究を踏まえ、今後実地調査によって、行政と社区発展協会およびそこに関わる住民の関係性を明確化していくことが課題として残された。

  • Research Products

    (3 results)

All 2023 2022

All Journal Article (1 results) Presentation (1 results) Book (1 results)

  • [Journal Article] 社会教育とは何か:東アジアと秋田から問い直す2023

    • Author(s)
      山口香苗
    • Journal Title

      あきた青年広論

      Volume: 120 Pages: 16 19

  • [Presentation] 生涯学習社会形成の現在ー台湾を例にー2023

    • Author(s)
      山口香苗
    • Organizer
      第2回生涯学領域会議
  • [Book] 高齢社会と社会教育2022

    • Author(s)
      日本社会教育学会
    • Total Pages
      264
    • Publisher
      東洋館出版社
    • ISBN
      9784491049991

URL: 

Published: 2023-12-25  

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