2019 Fiscal Year Annual Research Report
A Study on the Social Studies Curriculum for Early Childhood in America
Project/Area Number |
19K23313
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Research Institution | Aichi University of Education |
Principal Investigator |
西野 雄一郎 愛知教育大学, 教育学部, 講師 (00850398)
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Project Period (FY) |
2019-08-30 – 2020-03-31
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Keywords | 低学年期 / 社会科 / 探究 / アメリカ |
Outline of Annual Research Achievements |
我が国の公立学校では現在、低学年社会科は実施されていないが、アメリカではその発達段階に即した低学年社会科の授業が行われている。 本研究においては、アメリカの低学年社会科の動向について、『幼児期のカリキュラム』を基本資料として解明を試みた。全米社会科協議会(NCSS)によると、幼い子供を含む全ての子供たちのための社会科の中心的なねらいは、子供たちが公の生活の中で活動的になること、市民として参加をすること、民主主義の思想や価値観のために献身的であることなどの市民的な態度の形成であることを示している。『幼児期のカリキュラム』においては、そのような社会科で身に付けるべき態度を涵養する方法を、様々な心理学者の理論や教育現場の実践を踏まえて、幼児期から低学年期における子供たちの発達段階に即した形で提案している。その方法の核となるのが、探究型学習を核とするカリキュラムだった。 本研究の目的は、アメリカの低学年期の社会科カリキュラムと我が国の生活科を中心に据えたカリキュラムを比較・分析することによって生活科教育の在り方を問い直すことだった。しかし、そこまで至るに及ばなかった。そこに至るまでに、まずは探究的な学習と低学年社会科についての研究を深めるべきだと考えたからである。 令和2年度に採択された課題は『アメリカにおける低学年期探究型学習理論を生かした「生活科探究理論」の構築』(若手研究)である。今後の展開としては、アメリカの探究型学習についての解明をしていくのであるが、その研究成果とアメリカの低学年社会科との関係についても併せて考究していきたい。
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