2021 Fiscal Year Annual Research Report
Inclusive Support for Groups Including Children with Special Educational Needs: Focusing on Interactions among Children
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19K23320
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Research Institution | Niimi College |
Principal Investigator |
高橋 彩 新見公立大学, 健康科学部, 助教 (10845449)
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Project Period (FY) |
2019-08-30 – 2022-03-31
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Keywords | かかわり / 集団参加 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、特別な教育的ニーズのある子どもが在籍する集団において、どのようにクラスメイトと関係を構築していくのか、また、支援者はどのようにそのプロセスを支援しているかを検討することを目的とした。 令和元年度は知的障害特別支援学校小学部に在籍する児童を対象として、児童が居住地校交流を行う場面を対象として観察研究を行った。令和2年度も継続して居住地校交流の場面を観察予定であったが、新型コロナウイルス感染症の拡大のため、観察を予定していた対面交流が中止となり、フィールドワークを継続することが難しくなった。一方、新たに認定こども園1園から協力を得ることができ、認定こども園に在籍する特別なニーズのある3歳児を対象として半年間継続的に観察(週に1回、1日につき2時間程度)を行い、エピソード記録や補完的なビデオデータを収集した。また、昨年度の交流及び共同学習に関連し、我が国での交流及び共同学習についての実施の現状を把握するため、文献的な検討も並行して行った。 令和3年度は、これまでの観察データの分析を中心に行った。認定こども園に在籍する特別なニーズのある幼児のデータに関して、各観察エピソードに関して内容別にカテゴリーに分け、分析を行った。その結果、観察後期に近づくほど「他者との楽しさの共有」が頻繁にみられるようになり、活動への参加が増加した。支援者の手立てとしては「活動に関する具体的な提案をすることによる誘い」「対象児の望ましい行動を認め伝える」などが行われていた。また、安定的な活動への参加が増える中で、他児とのやりとり遊びなどが自然発生的に起こることでかかわりが増加したことが示唆された。
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