2022 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19K23355
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Research Institution | Hiroshima Shudo University |
Principal Investigator |
隅田 姿 広島修道大学, 国際コミュニティ学部, 准教授 (80843804)
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Project Period (FY) |
2019-08-30 – 2023-03-31
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Keywords | 援助要請 / 教師 / モザンビーク |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、モザンビークの大学生における援助要請行動を解明することを目的にし、モザンビークの大学生はどの程度援助要請をしているのかという問いと、どのような要因が援助を求める(もしくはためらう)行動に繋がっているのかという問い、2つの問いを追求した。研究実施の計画としては、①文献調査を行い、②それに基づいて分析枠組みを構築し、③モザンビークへの現地調査によるデータ収集をし、④分析をし、⑤執筆をして発表する、という流れであった。 本研究は当初2年の計画であったが、コロナパンデミックの影響により研究方法を一部変更せざるを得ず、その結果2年延長し、4年間での実施となった。具体的な変更としては、モザンビークへの現地調査によるデータ収集を現地研究協力者の協力を得て郵送によるものに変更した。その結果、データ収集に想定以上の多くの時間がかかったものの、予定相当の177のサンプルが収集できた。 4年間の研究を経た分析結果として以下のことが明らかになった。モザンビークの大学生は大半の学生(71%)が援助要請を行っており、援助要請をしない学生は少数派(12%)であった。他方、援助要請をするかどうかは、その問題の内容によって異なり、学習意欲や学習理解に関する問題については多くの学生が援助要請をするが、日常・将来に関する問題については、あまり援助要請をしていないことが明らかになった。 援助要請の関連要因については、自分で解決したいというポジティブな要因と自分が問題を抱えていることを開示したくないというネガティブな要因の2つの側面の両方が存在していた。特に、学習意欲に対する援助要請については、自己開示をしたくないというネガティブな要因が大きいことも明らかになった。この研究結果は、現在論文として投稿している最中であり、近々発表予定である。
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