2019 Fiscal Year Research-status Report
加齢による認知機能の低下に関与する線条体神経の機序解明
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19K23370
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
鈴木 江津子 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助教 (60424313)
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Project Period (FY) |
2019-08-30 – 2021-03-31
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Keywords | 線条体 / 加齢 |
Outline of Annual Research Achievements |
3か月齢と11か月齢のマウスより急性脳スライス標本を作製し、電気生理学的記録を行うため、スライス作製時の条件を検討した。その結果、11か月齢のマウスから作製した急性脳スライス標本よりパッチクランプ法を用いて記録を行うことが可能となった。線条体アセチルコリン作動性介在ニューロンの自発発火頻度および活動電位を比較した。その結果、自発発火頻度は3か月齢よりも11か月齢で低い事が示唆された。また、活動電位の再分極層が、11か月齢の方がより深い事が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
急性脳スライス標本作成時の溶液組成を検討することにより、11か月齢のマウスから実験に耐えうる急性脳スライス標本の作製に成功した。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は各月齢のデータを増やすとともに、光刺激を用いて線条体中型有棘細胞上に発現するチャネルロドプシン2を刺激し、アセチルコリン作動性介在ニューロンより抑制性シナプス電流(IPSC)を記録し、IPSCに対するアセチルコリン受容体作用薬の効果を検討する。2週齢前後の幼弱群ではアセチルコリン受容体作用薬であるカルバコール投与によりIPSCが抑制されるが、この作用について発達的変化を検討する。
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Causes of Carryover |
2019年度に発注した脳スライス標本作製装置の納品が2020年度となったため次年度使用額が生じた。2020年4月に納品済みである。
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