2021 Fiscal Year Annual Research Report
単一原子観測/制御下の量子多体ダイナミクス解明に向けた非摂動手法構築
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19K23424
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| Research Institution | The University of Tokyo |
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Principal Investigator |
蘆田 祐人 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 准教授 (00845464)
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| Project Period (FY) |
2019-08-30 – 2022-03-31
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| Keywords | 量子多体系 / 非平衡開放系 / 量子光学 / 機械学習 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、量子多体系における新たな非摂動解析手法開発を通して、物性/統計物理学の新たなフロンティアを拓くことである。初年度はリュドベルグ状態を用いた冷却原子系で実現する非平衡多体系に関する量子ダイナミクスを解析するための手法開発及びその応用を中心に研究を進めた。昨年度からは対象とする物理系をより広げ、特に共振器中の量子電磁場と多体系が強く相互作用する物理系（共振器物質系）を念頭にした研究を行った。例えば共振器中の真空電磁場揺らぎと物質中のフォノン励起を強く結合することで、強誘電転移が生じ得ることを理論的に示した。最終年度である今年度は、より一般的な共振器物質系の非摂動解析手法開発を行った。結合が強い極限で物質と電磁場の量子もつれを漸近的に解くユニタリ変換が構成できることを示し、これに基づき量子光-物質系の非摂動領域を解析するための枠組みを提案した。特に、周期ポテンシャル中を運動する電子に応用することで、従来の記述が破綻する強結合領域でも有効な強束縛模型を構築した。さらに、理論を量子電磁場環境が連続・複数自由度の場合にも拡張した。本成果は2編の論文としてまとめ、1編はPhysical Review Letters誌より出版され、もう1編は現在国際誌で査読中である。また国内外での招待講演やセミナーなどを通しても発表された。
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