2019 Fiscal Year Research-status Report
The entrenching of the processing method on the titanium oxide surface: Aiming at implementation in the water treatment system
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19K23538
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Research Institution | Hokkai-Gakuen University |
Principal Investigator |
安藤 直哉 北海学園大学, 工学部, 准教授 (20847595)
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Project Period (FY) |
2019-08-30 – 2021-03-31
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Keywords | 光触媒 / 酸化処理 / 水処理 |
Outline of Annual Research Achievements |
酸化チタンを光触媒として浄水分野に利用するため,初年度は,酸化チタンの焼結前に有機化合物を混合し,焼結時に表面凹凸構造を作成することによる光触媒反応の効率化について,メチレンブルー用い評価した.その結果,下記に示す2点について知見を得た. ①表面積の増加とメチレンブルー分解速度の定量的評価 酸化チタンに焼結時に燃焼し消失する有機化合物を混合し,焼結と同時に表面に凹凸構造の形成を試み,有機化合物を混合することにより,触媒反応によるメチレンブルーの酸化処理が促進されることを回分式実験で確認した.有機化合物の配合率とメチレンブルー処理性には相関性が確認でき,有機化合物の粒径からの表面積増加の予測値により処理性を整理できた. ②混合する有機化合物の粒径とメチレンブルー分解速度の定量的評価 混合する有機化合物の粒径が触媒反応性にどのように影響を与えるかに関する基礎実験を,メチレンブルーを用いて行った.その結果,粒径が小さいほどよりメチレンブルー分解速度が速いことを確認した.また,粒径とメチレンブルー分解速度とには相関関係があることを確認した.粒径からの表面積増加の予測値からでは分解速度の増加が十分に説明できないため,表面粗さも一定規模で触媒反応の効率性へ影響を及ぼしていることが示唆された.表面粗さの効果については,表面積の増加やUVの乱反射による触媒反応の効率化が推測されるが,今後のより詳細な検討が必要である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
令和元年度では,酸化チタン表面への微細凹凸構造の加工方法の検討を行う計画となっており,おおむね順調に計画遂行ができた. しかしながら,メチレンブルー分解実験による評価はできたものの,実験室の立上げへの注力と学内業務が多忙であったため,デジタル顕微鏡や走査型電子顕微鏡を用いた解析まで進めることができなかった.
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Strategy for Future Research Activity |
①実験遂行 計画遂行のため,デジタル顕微鏡や走査型電子顕微鏡による解析を進める.また,アンモニア分解処理実験のため,現有するイオンクロマトグラフィーによるアンモニア分析条件の確立を急ぎ,アンモニア分解実験を行う.
②研究成果の公表 研究成果を科研費成果報告書の発行や学会での発表で行うため,念入りな準備のうえ令和2年度に行うものとする.
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Causes of Carryover |
現有イオンクロマトグラフィーの修理の未実施により乖離が生じた. また,参加予定の学会が中止となった.
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