2020 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
19K23567
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
徳田 誠 東北大学, 金属材料研究所, 助教 (60849321)
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Project Period (FY) |
2019-08-30 – 2022-03-31
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Keywords | 超重力場 / 粒界制御 / 拡散 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は多結晶材料の微細組織,主には粒界組織を100万Gレベルの超高加速度場を応用することで設計・制御することを目的としている.この超高加速度場を発生させる装置は熊本大学にしかないエアタービン型高温超遠心機を利用する 令和2年9月に研究代表者が熊本大学に出張し,超遠心実験を行った.目標温度450℃,回転数14万rpmの条件を設定し,実験を開始した.目標回転数に到達後に試料温度を上昇させている途中でタービン部から異音とともに発煙し,実験を中止した.遠心機タービン部を千葉県柏市の丸和電機株式会社に郵送し,翌月に研究代表者が同社に出張し,丸和電機社員と共にタービン部破損の原因を調査した.原因はオイルミスト装置の基板の故障であるとが判明した.現在は破損したタービン部に前世代のタービン部を代替えとして使用するための整備とオイルミスト装置の修理を検討している. 令和3年7月にコロナウイルス感染症の状況を踏まえたうえで研究代表者が熊本大学に出張・s高温超遠心機の試運転と実験を行う予定である.装置の状況次第では新規の高温超遠心処理を行わず,高温超遠心処理されたLiNbO3結晶に対象試料を変更する.高温超遠心処理後のLiNbO3結晶の格子定数は処理前と比較し歪んでおり,超遠心処理の履歴は結晶内に残されていることが分かった.高温超遠心処理後のLiNbO3の結晶構造を調べることで超重力場が物質に及ぼす効果が明らかになることが期待される.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
令和2年9月における超重力場実験での重故障が本研究の大幅な遅れに起因している.原因はオイルミスト装置の基板の故障であるとが判明した.現在は破損したタービン部に前世代のタービン部を代替えとして使用するための整備とオイルミスト装置の修理を検討している.
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年7月にコロナウイルス感染症の状況を踏まえたうえで研究代表者が熊本大学に出張し高温超遠心機の試運転と実験を行う予定である.装置の状況次第では新規の高温超遠心処理を行わず,高温超遠心処理されたLiNbO3結晶に対象試料を変更する.高温超遠心処理後のLiNbO3結晶の格子定数は処理前と比較し歪んでおり,超遠心処理の履歴は結晶内に残されていることが分かった.高温超遠心処理後のLiNbO3の結晶構造を調べることで超重力場が物質に及ぼす効果が明らかになることが期待される.
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Causes of Carryover |
令和2年9月の熊本出張での高温超遠心機の重故障が原因で,実験を中止せざるを得ないことにより次年度使用額が生じてしまった.助成金の使用計画としては,高温超遠心装置の修繕費と実験試料購入費および出張旅費として使用予定である.具体的には破損したタービン部を前世代のタービン部に交換するための装置整備を行うために丸和電機株式会社から専門技術者とともに作業するための人件費・工事費・部品費が必要である.加えて,大同電子株式会社に作製を依頼したNd磁石の試料購入費が必要となる.
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