2019 Fiscal Year Research-status Report
バイオ3Dプリンターによるバイオ人工胆管技術に基づく胆道再生医療
Project/Area Number |
19K23609
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
浜田 隆志 長崎大学, 病院(医学系), 医員 (80849498)
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Project Period (FY) |
2019-08-30 – 2021-03-31
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Keywords | 人工胆管 / バイオ3Dプリンター / ブタ線維芽細胞培養 |
Outline of Annual Research Achievements |
胆道手術や肝移植における胆管胆管吻合の合併症として胆道狭窄が生じうる。胆道狭窄を解決するために、これまでに生体ポリマーやscaffoldを利用したさまざまな人工胆管の研究があるが、現在までに臨床応用されているものはない。そこで、狭窄部を置換することが可能なscaffold-freeである細胞のみで構成されたバイオ人工胆管の作製を目的として本研究を行った。 家畜ブタから真皮を採取後、線維芽細胞を培養・増殖し、バイオ3Dプリンターによってブタ由来線維芽細胞のみの管腔構造体(バイオ人工胆管)を作製した。次にブタで総胆管を切離し同部位にバイオ人工胆管を同種移植し、術後2週目に全肝を含めて標本を摘出した。移植前と摘出術前に体重を測定し、術前と術後1、2週目に血液検査を行った。摘出後は透視による胆道造影やMicro-CTを用いて画像評価し、CK7、CK19、CD31の免疫染色を含む病理組織学的にも評価を行った。 血液検査では術前から術後2週目まで肝胆道系酵素の異常はなかった。摘出した標本での胆道造影では造影剤の漏れや狭窄所見を認めず、肝内胆管の拡張も認めなかった。病理組織学的検査では管腔構造体は残存し、レシピエント胆管との連続性を確認しえた。また、胆管上皮の連続性はCK7、CK19で確認できなかったが、CD31によりバイオ人工胆管周囲組織に血管新生を認めた。 scaffold-freeである細胞のみで構成された管腔構造体による総胆管の置換に成功した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
線維芽細胞の培養・増殖に成功し、バイオ3Dプリンターを用いて人工胆管を安定して製造できている。また、豚への移植も問題なく行えており、摘出後の評価も安定している。問題点は、摘出した標本に胆管細胞が見受けられないところであり、長期モデルでの検討や新たな細胞を追加しての管腔構造体の製造が必要と考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
現在は2週間での観察のみにとどまっている。今後は長期観察として、1ヶ月モデルなどを作成し、評価することが必要と考えている。 また、線維芽細胞のみの管腔構造体では、移植部位に胆管上皮を移植後2週間で観察することができなかった。そのため、線維芽細胞だけでなく、胆管上皮細胞や血管上皮細胞などを混合した管腔構造体の作成も検討中である。
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Causes of Carryover |
本研究は順調に進行しているものの、2週間の短期モデルの実験の結果、胆管上皮が進展しないまたは再生していないために、長期モデルや新たな細胞を使用するために次年度使用額が生じた。 長期モデルの実験に用いる試薬購入費に加え、本研究に関する研究の結果を学会発表する際の旅費、英文誌投稿に関わる校閲費等に使用する。
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Research Products
(4 results)
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[Presentation] Bile Duct Reconstruction Using Scaffold-Free Tubular Constructs of Allogeneic Pig Fibroblast2019
Author(s)
Takashi Hamada, Anna Nakamura, Akihiko Soyama, Yusuke Sakai, Takayuki Miyoshi, Masaaki Hidaka, Koji Natsuda, Mitsuhisa Takatsuki, Akihide Kamiya, Koichi Nakayama, Susumu Eguchi
Organizer
1st ECTORS Meeting
Int'l Joint Research
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[Presentation] Bile Duct Reconstruction Using Scaffold-Free Tubular Constructs of Allogeneic Pig Fibroblast2019
Author(s)
Takashi Hamada, Anna Nakamura, Akihiko Soyama, Yusuke Sakai, Takayuki Miyoshi, Masaaki Hidaka, Koji Natsuda, Mitsuhisa Takatsuki, Akihide Kamiya, Koichi Nakayama, Susumu Eguchi
Organizer
ESOT2019
Int'l Joint Research
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